2021 Fiscal Year Research-status Report
メラトニン/ラメルテオン投与による術後睡眠障害予防効果の検討
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20K09201
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
水原 敬洋 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (00637712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 隆久 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (00256075)
窪田 和巳 横浜市立大学, データサイエンス研究科, 特任准教授 (50728946)
東條 健太郎 横浜市立大学, 医学部, 講師 (80737552)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | メラトニン / ラメルテオン / 術後睡眠障害 / 系統的レビュー / メタ解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,メラトニン/ラメルテオン投与により成人患者における術後睡眠障害が予防できるかどうかを検証する.研究の進め方は,第一段階としてメタ解析を行い,第二段階としてランダム化比較試験を行う予定である。 第一段階として、本年度はメラトニン前投薬による術後覚醒時せん妄予防効果を検討する系統的レビュー・メタ解析の計画立案を行った。研究チーム内で系統的レビューの手順に関する議論を繰り返し、研究計画書を作成した。 文献検索はMEDLINE, the Cochrane Central Register of Controlled Trials, EMBASE, Web of Scienceの4つの文献データベースおよび事前登録サイトとしてClinicalTrials. gov、WHO International Clinical Trials Registry Platform、UMIN Clinical Trials Registryから網羅的検索を行う計画とした。また、文献の選定・データの抽出用に適格基準とデータ抽出用紙を作成した。解析方法に関してはランダム効果モデルで統合するだけでなく、Trial Sequential Analysisも行う計画とした。これらの計画をUMIN事前登録するとともに、PRISMA-P(Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta- Analyses Protocols)声明に則り英文のプロトコル論文を執筆した。本プロトコル論文は査読を受けてBMJ Open誌に受理・掲載された。 Tsukinaga A, Mihara T (Corresponding author), Takeshima T, Tomita M, Goto T, Yamanaka T. Effect of melatonin and melatonin agonists on postoperative sleep quality in adult patients: a protocol for systematic review and meta-analysis with trial sequential analysis. BMJ Open 2021;11:e047858.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度において、研究チーム内での対面ディスカッションが必要であったところ、新型コロナウィルスによる世界的パンデミックにより必要な議論ができず、計画を後ろ倒しにした。その影響により当初は全体の研究計画が大幅に遅れたが、その後遠隔会議システムの確立とともに計画を加速し、現在は若干の遅れがある程度となっている。研究実績としてプロトコル論文を作成し受理されており、実際のデータ収集や解析作業も並行して進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
受理されたプロトコル論文通りに研究を遂行する。 具体的には、1.EDLINE, Embase, Cochrane CENTRAL, Web of Scienceから網羅的検索を行う。そのための検索式は構築済みであり、また検索自体も2021年度に終了している。2.文献選定およびデータ抽出。この作業はヒューマンエラーを低減するために独立した研究者が2名以上で行い、ダブルチェックを行う予定である。3.各研究のバイアスリスクの評価。これはThe Cochraneの作成したRisk of bias tool version 2.0を使用する。こちらも2名以上の研究者が独立して作業し、ダブルチェックおよびディスカッションを行う予定である。4.データ統合やその他の解析を行う。DerSimonian and Lairdの方法を用いたランダム効果モデルで統合を行う。また、精度評価の為Trial Sequential Analysisも行う予定である。5.GRADE評価を行う。GRADEpro guideline development tool (https:// gradepro. org/)を利用して研究の結果に対する確信度を評価する予定である。
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Causes of Carryover |
計画の若干の遅れにより、当初計画していた系統的レビューの本解析及び次に予定しているランダム化比較試験の実施ができなかった。当初計画していた研究ラインに復帰するためにはまずは早急に系統的レビュー・メタ解析の結果を確認して公表するとともに、その結果をもとに次のランダム化比較試験計画書を作成する必要がある。 次年度使用額はもともと本年度の予定であった系統的レビュー・メタ解析論文の為に使用する。具体的にはチーム内ディスカッションに関する通信費に150千円、解析ソフトの購入に150千円、Open雑誌への投稿に400千円、その他雑費として38千円を予定している。 また、ランダム化比較試験においてはそのプロトコル論文をOpen誌に投稿するために費用として合計400千円、薬剤購入費として150千円、独立したデータ管理のための費用として100千円、学会参加費用として250千円を予定している。
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Research Products
(1 results)