2021 Fiscal Year Research-status Report
新たな近位超音波ガイド下閉鎖神経ブロック法の開発と磁気刺激による筋電図評価の検証
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20K09248
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
内野 哲哉 大分大学, 医学部, 助教 (70423697)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 真弘 大分大学, 医学部, 講師 (50199957)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 閉鎖神経 / 閉鎖神経ブロック / 磁気刺激 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度、30名の被験者から得られ生体MRIデータを元にHITACHI ULTRASOUND SCANNERのReal-time Virtual Sonography(RVS)機能を活用し、超音波画像解析を行うことにより、新たな超音波ガイド下閉鎖神経ブロック近位法を考案した。 今回、新法による閉鎖管注入を確認する目的で、解剖体3体を用いた注入試験を行った。新法のシミュレーションでは、的確な位置に注入するため、超音波診断装置のEnhanced Needle Visualization機能を応用するとともに、ブロック時にはブラケット及びニードルガイドセットを用い、超音波ガイド下に確認したい構造に対してパテ、標的領域にはインジゴカルミンを注入した。その後丁寧に剖出し、①外閉鎖筋の構造パターンと閉鎖神経との関連性、②外閉鎖筋上部筋束発達の有無による色素伸展度の違い、③筋間中隔での色素進展域(筋膜との関連性を含む)、④閉鎖神経本幹への色素の到達度、⑤到達薬液の閉鎖管内への進展状況について肉眼的観察を行った上で、筋膜、閉鎖神経の一部は組織学的電顕的(SEM、TEM)に精査した。また、特に閉鎖管周囲の薬液の伸展様式についてはICG(インドシアニングリーン)の閉鎖管浸潤動態をPhotpdynamic Eye (PDE)システムを用いてリアルタイムで蛍光イメージング解析を試みた。 その結果、本法を用いることで、注入された色素は閉鎖管内注入を妨げる障壁となる外閉鎖筋上部筋束が発達した症例においても、閉鎖管内まで到達しやすいことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、Theil法により固定された解剖体のMRI撮影データを元にした超音波画像解析を行う予定であったが、研究用に使用可能な個体数が予想より少なかった。そのため、新たな超音波ガイド下閉鎖神経ブロック近位法の開発にはボランティアを対象にしたMRIデータを代用した。 新法開発後の色素注入試験においては、用いた解剖体数は予定より少なかったが、外閉鎖筋上部筋束発達例を含む全例で閉鎖管内と閉鎖神経本幹が染色されており、閉鎖管内注入を目的とした本法の有効性が示唆された。そこで当初の予定通り、新法を用いた臨床試験に着手することが可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
本法を臨床応用するため、経尿道的膀胱腫瘍切除術を受ける際、閉鎖神経ブロックを必要とする患者を対象とした臨床研究に着手する。これまでに報告された閉鎖神経ブロック法と本法間でのランダム化比較試験を行う。 具体的な閉鎖神経ブロックの客観的評価では、それぞれのブロック法でブロック施行前後の内転筋力や鎮痛度を測定するとともに、局所麻酔薬に造影剤(オムニパーク240)を混ぜた混合液を注入し、X線撮影による薬剤伸展度の判定を行うと同時に、下腹部に円形磁気刺激用コイルを置き、マグスティム200で磁気刺激を加えサブダーマル針付き電極装着下での大腿内転筋群の筋電図測定を行う。
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Causes of Carryover |
Theil法によって固定された解剖体が予定数に満たなかったことや、コロナ禍の影響で学会旅費が計上されなかったことが主因である。 次年度は臨床試験に必要な造影剤などの薬剤や、追加実験に必要な物品の購入、学会発表のための旅費、論文校正費などに使用する計画である。
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Research Products
(2 results)