2020 Fiscal Year Research-status Report
敗血症によって誘導される偽性低酸素血症と炎症スパイラルに対するCoQ10の効果
Project/Area Number |
20K09273
|
Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
中澤 春政 杏林大学, 医学部, 准教授 (10458888)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 大介 杏林大学, 医学部, 助教 (00826498)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 敗血症 / ミトコンドリア障害 / Coenzyme Q10 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、敗血症によって惹起される骨格筋のミトコンドリア機能障害および形態異常に対するCoenzyme Q10補充療法の効果を検証ことを目的とする。過去の研究から、敗血症病態において骨格筋のミトコンドリアの形態異常が起きることが知られているが、その経時的な変化については未だに明らかになっていない。そこで研究初年度は、まずマウスのcecum ligation and puncture (CLP) モデルを作成し、腓腹筋およびヒラメ筋のミトコンドリアの形態変化を電子顕微鏡を用いて経時的に観察した。 すると、敗血症刺激後早期(24~48時間後)から拡大しcristae構造が脱落したミトコンドリアが観察された。そして、これらの変化はCL作成14日後には改善することが観察された。このように敗血症刺激によって誘導されたミトコンドリア形態異常がどのようなメカニズムでミトコンドリア機能障害を誘発するのか?、またCoenzyme Q10の補充によって間然するのかを今後の実験で確認していく方針である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、実験室の使用がかなり制限されたが、初年度に予定していたマウス敗血症モデルについては、過去の実験データを利用することで問題なく作成できている。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通りに進めていく。
|
Causes of Carryover |
当該年度は、新型コロナウイルス感染拡大により、動物実験が進まなかった為実験器具の購入を行わなかった。次年度に、予定していた実験器具を購入予定である。
|