2021 Fiscal Year Research-status Report
敗血症によって誘導される偽性低酸素血症と炎症スパイラルに対するCoQ10の効果
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20K09273
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
中澤 春政 杏林大学, 医学部, 准教授 (10458888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 大介 杏林大学, 医学部, 助教 (00826498) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 敗血症 / ミトコンドリア機能障害 / CoenzymeQ10 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、CLPモデルマウスの骨格筋(腓腹筋、ヒラメ筋)内のミトコンドリア形態異常に関与する蛋白質を同定することを目的に実験を行った。 ミトコンドリアの品質コントロールに影響する蛋白質やミトコンドリアの融合・分裂に影響を与える蛋白質を中心に検証を試みたが、有意にミトコンドリア形態異常に関与する因子の同定には至らなかった。 また、骨格筋のミトコンドリア異常が長期的な筋萎縮と関連しているかどうかを評価する為、腓腹筋、ヒラメ筋の重量変化を調べ、それに伴う血清クレアチニンキナーゼの推移を測定した。その結果、CLPもでるマウスにおいて敗血症による骨格筋のミトコンドリア形態異常は起きているものの、有意な筋萎縮や血清CKの増加は認められなかった。敗血症患者における筋萎縮にはミトコンドリア異常以外の要因の影響が大きい可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
敗血症マウスにおけるミトコンドリア機能障害に関与すると考えていた、タンパク質の候補がいずれも、ミトコンドリア形態異常への影響が少ないという結果となっており、仮説を立てなおす必要が出てきた。 今年度は、再度文献検索を行い、骨格筋のミトコンドリア異常に関与する因子の候補を挙げて、検討していく方針である。
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Strategy for Future Research Activity |
前述のように、敗血症における骨格筋のミトコンドリア障害に影響を与える因子(タンパク質事態やタンパク質の翻訳後修飾など)について再度文献的な検索を行い、新しい仮説を立てて検証する必要がある。
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Causes of Carryover |
予想していた実験結果と得られた結果の相違があった為、研究計画の変更が必要となった為、今年度予定した実験計画どおりに研究を進められなかった為、次年度使用額が生じた。 2022年度は、仮説の再考を行い実験を行う予定である。
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