2021 Fiscal Year Research-status Report
出血性ショック初期輸液としてのヘモグロビン-アルブミン クラスターの蘇生効果
Project/Area Number |
20K09275
|
Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
増野 智彦 日本医科大学, 医学部, 講師 (00318528)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 出血性ショック / 人工酸素運搬体 / 初期蘇生輸液 |
Outline of Annual Research Achievements |
外傷初期診療の進歩にもかかわらず、出血性ショック後に生じる多臓器不全による死亡率は依然高いままである。これまでの研究では、外傷初期輸液の過剰投与も、過小な投与も予後を悪化させると報告されており、出血性ショック患者に対する初期輸液として、どのような輸液をどれくらい投与することが最良の悔過につながるかは明らかになっていない。 出血性ショック患者の組織低灌流・低酸素を改善左折ためには、循環の改善に加え、酸素運搬能の改善が必須である。ヘモグロビン‐アルブミン クラスター(Hb-Albクラスター)は、ヘモグロビン分子の表面にアルブミンを結合させた人工酸素運搬体であり、高い酸素運搬効率を持つだけでなく、アルブミンとしての血漿増量効果も併せ持つため、出血性ショックに対する初期蘇生輸液としてふさわしい特徴を持つ。本研究はヘモグロビン-アルブミン クラスターを、出血性ショックに対する初期蘇生輸液として投与することにより、効果的に循環および組織酸素代謝を改善させ、ショック後臓器障害を抑制するかを検証することを目的に研究を進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
安定した出血性ショックの作成維持および生理食塩水投与による輸液蘇生にて循環動態の改善を確認した。コロナウイルス感染症の拡大による実験の中断を経て、実験を再開しているが計画の遂行は遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の計画に乗っ取り、研究を遂行する予定である。
|
Causes of Carryover |
コロナウイルス感染症拡大による実験の中止により、実験計画の遂行が予定通り行えなかったため、次年度使用額が生じた。計画に則り使用を進める予定である。
|