2020 Fiscal Year Research-status Report
新規エンドトキシン測定法を用いたエンドトキシン吸着療法適応の探索
Project/Area Number |
20K09285
|
Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
北村 直美 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (30572474)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 眞至 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60236677)
清水 智治 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (70402708)
藤野 和典 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (70402716)
三宅 亨 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (70581924)
小幡 徹 滋賀医科大学, 医学部, 客員准教授 (80119776)
田畑 貴久 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (90278200)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | エンドトキシン / 敗血症 / トレミキシン / PMX / EAA |
Outline of Annual Research Achievements |
エンドトキシン吸着療法(PMX)は、海外の臨床研究ではEndotoxin Activity Assay (EAA)によるエンドトキシン測定を行い、適切な患者に施 行するとPMXの性能が発揮できることが明らかとなった。しかし、国内ではEAAは臨床使用できない。 国内で利用できるエンドトキシン測定法は感度が低く『エンドトキシン血症』を正確に測定することができない。我々が開発したEndotoxin Scattering Photometry(ESP)は従来法より高感度・迅速にエンドトキシンを測定できる。 本研究では、1)ESPにて『エンドトキシン血症』を正確に評価することにより重症病態形成へのエンドトキシンの関与を解明すること、 2)PMXの適応判断が可能かどうか検討することを目的としている。 正確なエンドトキシンの評価により救命率の向上、適切な医療材料使用により医療費の削減にもつながると考える。 【臨床研究1:敗血症患者でのエンドトキシンの変化の検討】集中治療を必要とする患者で発症時のエンドトキシン濃度(ESP)を測定し、潜在的な「エンドトキシン血症」の臨床的意義について検討する。敗血症の定義)Sepsis- 3の定義を用いる。 【臨床研究2:PMX施行症例でのESPとEAAの検討】 (目的・対象)上記の患者の中で、PMX治療を施行する患者において、PMX治療前後の血中 エンドトキシン値(ESPとEAA)を測定し、治療の有効性 との関連を検討する。PMXの適応はエンドトキシンもしくはグラム陰性菌の関与が示唆され、適切な輸液治療を行っても平 均動脈圧65mmHg以上維持するためにノルアドレナリン 0.06μg/kg/hr以上を投与もしくはピトレッシン併用が必要な症例)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響で、重症患者を集中治療室で管理するために、新規の臨床研究の開始が中止された時期があった。新型コロナウイルス感染症以外の患者を治療するグリーンゾーンで研究を進めるように準備を進めている。
|
Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症以外の患者を治療するグリーンゾーンで研究を進めるように準備を進めている。 【臨床研究1:敗血症患者でのエンドトキシンの変化の検討】集中治療を必要とする患者で発症時のエンドトキシン濃度(ESP)を測定し、潜在的な「エンドトキシン血症」の臨床的意義について検討する。 【臨床研究2:PMX施行症例でのESPとEAAの検討】 (目的・対象)上記の患者の中で、PMX治療を施行する患者において、PMX治療前後の血中 エンドトキシン値(ESPとEAA)を測定し、治療の有効性 との関連を検討する。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響で、研究の進行がやや遅れているために、消耗品などのを次年度に使用することとなった。
|
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] 敗血症の治療戦略の一つとしてのエンドトキシン吸着療法(PMX)の再考2020
Author(s)
清水 智治, 三宅 亨, 植木 智之, 小島 正継, 貝田 佐知子, 飯田 洋也, 前平 博充, 竹林 克士, 目片 英治, 遠藤 善裕, 谷 眞至
Organizer
第120回 日本外科学会定期学術集会
Invited