2021 Fiscal Year Research-status Report
敗血症関連脳症におけるメラトニンとテトラヒドロビオプテリンのクロストーク解析
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20K09291
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
新山 修平 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 准教授 (40258455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
政所 祐太郎 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 医員 (40794061)
上國料 千夏 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (50751278)
外角 直樹 久留米大学, 医学部, 講師 (60368884)
一瀬 宏 東京工業大学, 生命理工学院, 教授 (90192492)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 敗血症 / 敗血症関連脳症 / メラトニン / トリプトファン / キヌレニン経路 / セロトニン経路 / BH4 / BH2 |
Outline of Annual Research Achievements |
メラトニンは必須アミノ酸であるトリプトファンからセロトニン経路を経て合成される。またトリプトファンはキヌレニン経路にも分かれ、それらはサイトカイン誘発の際にも密接に関与している。一方、セロトニン生合成の律速酵素であるトリプトファン水酸化酵素にはBH4が必須の補酵素である。さらに、BH4は一酸化窒素合成酵素のコファクターでもある。 申請者らは敗血症CLPモデルを用いて抗炎症や抗酸化作用を有するとされるメラトニンを投与すると、生存率が優位に改善されるという結果を得た。 現在まで申請者らは、preliminary dataとして以下、3群(CLP単独群(n=7)、CLP+メラトニン投与群(n=14)、シャム+メラトニン群(n=10)に分けて術後24時間でのそれぞれのネオプテリン,、総ビオプテリン(ビオプテリン、BH4、BH2)、BH4/BH2の比較を行った。総ビオプテリンについてはCLP単独群よりもCLP+メラトニン群が抑制傾向であることが分かった。ネオプテリンに関しても同様の傾向であった。ただし、BH4/BH2に関しては3群間で変化は認めなかった。さらに申請者らは、キヌレニン経路におけるトリプトファン代謝の重要なマーカーと考えられているキヌレニン/トリプトファン比(KTR)に着目した。KRTはがん、感染症、神経障害を含む広い範囲の疾患において増加することがしられており、申請者らはCLP単独群の24時間、48時間、72時間、96時間でKRTを計測したところ、特に、96時間で上昇傾向にあった。今後はメラトニン群においても更なる検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在のコロナ禍での実臨床に割く時間が大きく、基礎研究への時間配分が必然的に少なくなったこと、また共同研究者である東京工業大学にBH4とBH2を直接計測に出向く時間が中々得られなかったことが最大の理由であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はこれまでの遅れを取り戻すべく、CLPモデルにおけるメラトニンのトリプトファン代謝経路、またBH4とBH2における連関のシグナリング解析を進めていきたい。
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Causes of Carryover |
コロナの影響で実験が滞った。次年度に実験に使用する試薬を購入予定。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Comparison of the levels of neopterin, CRP, and IL-6 in patients infected with and without SARS-CoV-22022
Author(s)
Satoshi Hara, Tama Sanatani, Natsu Tachikawa, Yukihiro Yoshimura, Nobuaki Miyata, Hiroaki Sasaki, Risa Kuroda, Chinatsu Kamikokuryo, Tomohiro Eguchi, Shuhei niiyama, Yasuyuki Kakihana, Hiroshi Ichinose
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Journal Title
Heliyon
Volume: -
Pages: e09371
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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