2021 Fiscal Year Research-status Report
脳深部刺激術におけるclosed-loop systemの応用と脳機能解析
Project/Area Number |
20K09387
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷 直樹 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (20598370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
貴島 晴彦 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (10332743)
福間 良平 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (20564884)
山本 祥太 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (20795728) [Withdrawn]
森 信彦 大阪大学, 医学系研究科, 特任研究員(常勤) (20833924)
藤田 祐也 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (20839097)
押野 悟 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (40403050)
橋本 洋章 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (50770674)
三浦 慎平 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (50869716)
細見 晃一 大阪大学, 医学系研究科, 特任講師(常勤) (70533800)
クー ウイミン 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (70591022)
枝川 光太朗 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター(臨床研究支援センター), 脳神経外科, 副部長 (40722806)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 脳深部刺激術 / Local Field Potential / パーキンソン病 / adaptive DBS / beta oscillation |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年11月から基底核Local Field Potential (LFP)の記録が可能であるImplantable Pulse Generator (IPG) (PERCEPTTM TM)の仕様が可能となった。我々は2020年11月以来パーキンソン病20症例にPERCEPTTM PCの植え込み術を行い、脳深部刺激療法を開始している。これら20症例の安静時、運動時のLFPを記録し、パーキンソン病症状に特徴的なbiomarkerとなりうるLFP情報の解析を開始し、運動症状と連動し変化するベータ帯域のLFP変化を捉えている。この結果は学会報告を行っている。運動症状と連動して変化するベータ帯域変化を刺激に応用するclosed-loop systemを利用した脳深部刺激療法(adaptive Deep Brain Stimulation; aDBS)は、電極留置半年後を目安に開始している。現在、11症例で症例登録し運動機能評価を開始している。これらの結果はadaptive DBSの初期経験として学会報告、雑誌、書籍などを通して報告している。本年度は国際学会(Movement Disorder Society)での発表を予定している。 さらに、パーキンソン病の歩行障害であるすくみ足のbiomarkerを探索するべく、パーキンソン病患者での歩行機能、脳波測定を行なっている。現在のところwearable device (GaitUp)を用いた歩行機能の測定を31人、wearable device (Kinesia360)を用いた日常運動機能測定を20人、歩行時の歩行機能評価wearable deviceとportable EEG同時測定も20人で行なった。測定はすべて動画撮影も同時に行なっている。学会報告は未だ行っていないが、パーキンソン病特有の安静時脳波を捉えており、今後解析方法を運動時の脳波に応用しすくみ足のbiomarkerとなるような脳波を捉えるべく解析を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Closed loop systemの利用が可能な刺激装置の埋め込み、歩行障害biomarker探索に必要な運動情報、神経機能情報の測定、記録は順調に進んでいる。 運動症状に連動して変化するLFP変化を捉え、LFPをbiomarkerとしたadaptive DBSの導入も順調に進んでおり、現在は中期的な効果の評価を行っている症例もある。 歩行機能biomarker解析は解析方法の確立の目処がたち、本年度解析を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度も引き続き、PERCEPT PCの留置を進めるとともにadaptive DBSの評価を継続する。歩行時の運動機能、脳機能評価は記録が集積されつつあり、本年度は解析を進める。
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Causes of Carryover |
予定していた研究機材を購入したが、より安価で機能に問題のない機材に変更することができたため残金が生じた。
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Research Products
(13 results)