2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of a new treatment for the patients with spinal injury accompanied by defective spermatogenesis
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20K09445
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
原 綾英 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (90509340)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 修 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00253287) [Withdrawn]
刀袮 重信 東京電機大学, 理工学研究科, 特別専任教授 (70211399)
中村 丈洋 川崎医科大学, 医学部, 教授 (80419506)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 脊髄損傷 / 造精機能障害 / 男性不妊症 |
Outline of Annual Research Achievements |
8週齢のSprague-Dawleyラットの雄を用い、脊髄損傷モデルを作製し、造精機能障害モデルとしての妥当性を検証した後、2021年度までに行った時間経過によるタンパク発現の検討において、脊髄損傷後の早い段階で造精機能に通じる精巣内の変化が惹起されることが推測されたため、脊髄損傷モデル作製後 day 3 とsham手術群間についての解析を早急に行うこととした。これまでの2次元電気泳動において、脊髄損傷モデルでは、10kDa付近のスポットが増加し、濃く出現し、脊損損傷による精巣内の変化は、タンパク質の分解に起因している可能性が高いと予測していた。2021-22年度の2次元電気泳動では、脊髄損傷モデル群 (day3) とsham手術群との間に、10個の変化のある spot を検出した。しかし、質量分析を行ったが、タンパクの同定には至らなかった。検体の血液汚染による影響が考えられたため、2次元電気泳動を再試行した。血液汚染を可能な限り除去し、今回、脊髄損傷の有無によるスポットの差異はほぼ見られなかったが、新たに変化のある4個の spot を検出することができた。sham 手術群と比較し、脊椎損傷モデルで、濃く現れた spot 2個と薄く現れた spot 2個であり、再現性が確認できた。これらはいずれも10kDa 以下の低分子タンパクであった。タンパクを抽出し、質量分析法により、これらのタンパクを同定中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2次元電気泳動によるタンパク解析で、再現性が得られなかった。血液によるコンタミネーションによると判明するまで、数カ月要した。 新型コロナ感染の社会情勢の中で、研究分担者と密な連携がとれなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
再現性のある二次元電気泳動の結果が得られているため、質量解析でタンパクが同定できれば、すみやかに、免疫染色、ヒト検体で検討可能である。研究分担者とともに、本研究への時間配分を増加させる予定である。
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Causes of Carryover |
研究が種々の理由により、想定より遅延したため、タンパクの質量解析法等で使用予定額が、未施行であった。 次年度使用額は、タンパク解析、免疫染色に使用予定である。
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