2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of novel real-time feedback system using electromyography
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20K09448
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Higashinagoya National Hospital |
Principal Investigator |
竹内 裕喜 独立行政法人国立病院機構東名古屋病院(臨床研究部), 独立行政法人国立病院機構東名古屋病院, その他 (90809253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野嶌 一平 信州大学, 医学部, 准教授(特定雇用) (20646286)
松井 佑介 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (90761495)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 筋間コヒーレンス / 立位課題 / 足圧中心 / 脳卒中 |
Outline of Annual Research Achievements |
フィードバックシステムの開発において、下腿後面筋群間コヒーレンス値をリアルタイムに表示することで上位中枢からの下降性入力を増大させる介入を健常成人を対象に実施した。被検筋はヒラメ筋と内側腓腹筋とし、リアルタイムでの解析および表示することで、コヒーレンス値を可視化し、任意に調整するトレーニング介入を実施した。介入は2分間5ブロックで構成し、PCディスプレイ上に表示された指標(コヒーレンス値を表す円)を大きくする(コヒーレンス値を高める)ように教示が与えられた。本介入試験によるコヒーレンス値調整効果の検証には、立位動作課題(片脚立位・前傾課題)を用い、介入前後における動作能力指標の変化を検討した。 結果、コヒーレンス値の大きさで2群に分けて動作課題を比較すると、コヒーレンス値が小さな群で片脚立位や前傾課題における足圧中心(COP)の変動が大きくなった。一方、介入によりコヒーレンス値が向上した群と変化しなかったまたは低下した群でCOP変動を比較すると、コヒーレンス値が変化なし・減少群でCOP変動の改善が大きく見られた。 今回の結果では、リアルタイムフィードバックシステムを使った介入により、コヒーレンス値に変化しなかったまたは減少群において立位課題におけるCOP変動が改善していたが、これは介入により皮質脊髄路活動が活性化され立位動作が安定したため、課題時に下降性の制御が相対的に低下した可能性が考えられた。今後は、対照群を設けた上で長期間の介入を実施するとともに、脳卒中患者を対象とした調整を行い臨床研究を実施していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ感染症の拡大により臨床研究の実施は制限されているが、システムの開発および健常成人を対象とした介入試験が進んでいる。一方昨年度、自治体に地域在住高齢者のリクルートを依頼し了承を得ていたが、コロナ感染症のため中止となった。今年度は感染状況を見ながら可能であればデータ収集を進めていく予定である。 フィードバックシステムは昨年度作成したプロトタイプのものから、筋ネットワーク値の特徴量を効率的に抽出できるアルゴリズムを試行錯誤し、安定したシステムとなってきており、介入試験を今後も進めていくことを予定している。重心動揺データを含めた多次元データから姿勢制御および歩行に関係する特徴量の評価を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度は一度だけ共同研究者と協力して病院での患者データの計測を実施できたが、院内での研究活動の制限もあり脳卒中患者のデータ収集が進んでいない。最終年度は、院内基準を遵守しながら積極的にデータ収集・介入試験の実施を進めていく。特に、信州大学野嶌研究室とは定期的な打ち合わせを行なっており、大学院生の派遣を含め、体制を整えつつ、準備を行っていく。
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Causes of Carryover |
コロナ感染症拡大のため東名古屋病院での計測および介入が困難であった。そのため、共同研究者および大学院の派遣(旅費)が不要であった。また学会も多くがオンラインとなり、旅費に使用がほとんど発生しなかった。現在、データ計測システムおよび解析アルゴリズムはほぼ完成していることから、感染状況を見ながら脳卒中患者を対象としたデータ収集および介入を進めていく。
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Research Products
(5 results)