2022 Fiscal Year Annual Research Report
ウルトラファインバブルによる新規難治性骨折・廃用性骨粗鬆症の予防・治療法の開発
Project/Area Number |
20K09460
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
蛯名 耕介 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任准教授(常勤) (70612076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平尾 眞 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (10527708)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ウルトラファインバブル / 難治性骨折 / 廃用性骨粗鬆症 / 骨癒合 |
Outline of Annual Research Achievements |
①難治性骨折モデル動物として大腿骨難治性骨折モデルラットを作成し、酸素ウルトラファインバブル(OUB) 水の腹腔内投与(3.0ml/回×5 回/週)を実施した。8週後に骨癒合(マイクロCT での骨癒合判定)や組織学的評価を行った。明らかな有害事象等は確認されなかったが、コントロール群(生理食塩水投与群)との比較で画像や組織所見上、骨癒合に有意な差は観察されなかった。 ②廃用性骨粗鬆症モデルマウス(3週間の尾懸垂により不動性骨粗鬆症誘導するモデル)の作成と評価法(大腿骨遠位部のマイクロCTによる骨微細構造解析、血中骨代謝マーカー測定、骨組織標本の破骨細胞や骨芽細胞数の評価等)を確立した。尾懸垂開始時より3週間のOUB水の腹腔内投与(3.0ml/回×5 回/週)を実施した。明らかな有害事象等は確認されなかったが、コントロール群(生理食塩水投与群)との比較で画像所見上、骨密度に有意な差は観察されなかった。 ③マウス骨髄由来破骨細胞を採取・培養し、培養液へのOUBの添加の有無での遺伝子発現の差をRNA-sequence法により網羅的に解析した。OUB添加時にはコントロール群と比較して破骨細胞分化・Rap1シグナル経路・細胞接着・アクチン細胞骨格・血小板活性化などの関連因子の遺伝子発現が抑制されることが明らかとなった。 ④マウス由来骨細胞株であるMLO-Y4の培養時にOUBを添加すると、コントロール群と比較して細胞増殖が促進される一方、骨形成抑制蛋白であるスクレロスチンの遺伝子発現が上昇する傾向を認めた。また骨恒常性に必要な細胞間ギャップジャンクション構成蛋白であるコネキシン43の遺伝子発現が有意に抑制された。
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Research Products
(30 results)