2020 Fiscal Year Research-status Report
難治性疼痛疾患に伴う組織変化が局所性骨粗鬆症化を誘発する機序の検討
Project/Area Number |
20K09463
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
射場 浩介 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (60363686)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 骨粗鬆症 / 難治性疼痛 / 四肢 / 軟部組織損傷 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウスを用いた研究で、四肢の疼痛を伴う軟部組織の外傷性変化が、四肢の高骨代謝回転に伴う骨粗鬆症を誘発すること、筋委縮などの四肢の軟部組織変化が局所の骨粗鬆症変化を誘発することを認めた。また、このモデルマウスを作製することができた。 研究結果の内容の一部を下記の国内学会で発表した。 第35回日本整形外科学会基礎学術集会(令和2年10月15-11月16日Web開催)において「四肢慢性疼痛モデルマウスに対する荷重および運動負荷が疼痛行動に及ぼす影響ー骨折後キャスト固定モデルによる検討-」の演題を発表。 第38回日本骨代謝学会学術集会(令和2年10月9日ー11月30日Web開催)において「後肢非荷重モデルマウスにおける骨・筋代謝マーカーの発現変化-骨粗鬆症治療薬の効果を含めて-」の演題を発表。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
仮説としていた「難治性疼痛疾患に伴う組織変化が局所性骨粗鬆症化を誘発する」ことについて、マウスを用いた検討で確認することができた。さらに、このモデルマウスを作製することに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究結果より、「難治性疼痛疾患に伴う組織変化が局所性骨粗鬆症化を誘発する」ことが確認できた。今後は作製したモデルマウスを用いて、その発生機序についての検討をすすめる予定である。 また、これらの機序に関するデータが研究結果として得られた場合には、学会で発表するとともに論文としてまとめる予定である。
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Causes of Carryover |
研究が予定以上に順調に進んだ場合に「難治性疼痛疾患に伴う組織変化が局所性骨粗鬆症化を誘発する」ことについて、モデルマウスを用いた発生機序の研究をすすめる可能性があったため、その予算も加えていた。しかし、発生機序に関する研究は次年度となったため、その予算については次年度の使用予定となった。また、新型コロナウイルスの全国的な感染拡大が続いたため、学会や研究会議などがWeb開催となったことにより、旅費の使用が無かったことも次年度使用額が生じた理由の1つとなった。次年度は「難治性疼痛疾患に伴う組織変化が局所性骨粗鬆症化を誘発する」機序を明らかにすることを目的に、関連遺伝子やタンパクの発現変化についてさらに詳しく検討するための経費としてこれらの研究費の使用を予定している。
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