2021 Fiscal Year Research-status Report
骨粗鬆症に対する新しい発症機序の解明と新規薬物開発
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20K09467
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Research Institution | Oita University of Nursing and Health Sciences |
Principal Investigator |
濱中 良志 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (60274750)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 哲孝 大分大学, 医学部, 准教授 (10284788)
花田 俊勝 大分大学, 医学部, 教授 (10363350)
矢野 博之 大分大学, 全学研究推進機構, 教務職員 (50448552)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 骨細胞分化 / 放射線照射 |
Outline of Annual Research Achievements |
コンフルエント状態Saos-2 細胞に 骨分化誘導剤として10mM β-グリセロール、50ug/ml L-ビタミン C を加えた。その後、放射線非照射群(コントロール群)と放射線照射群(15Gy)とに分け、分化誘導を開始した。培地の交換は 2 日おきに行い、7日間培養した。1)アリザリンレッド染色及びアザン染色を行い、肉眼的観察を行った。2)リアルタイム RT-PCRを施行し、オステオカルシン及びⅠ型コラーゲンのmRNA発現量を比較検討した。その結果、1)カルシウムの沈着を染色するアリザリンレッド染色では、放射線照射群の分化後において染色が少なく、コントロール群よりも石灰化結節量が少なかった。コラーゲン線維を染色するアザン染色では、放射線照射群の分化後において染色が少なく、コラーゲン線維が認められなかった。2)カルシウムの沈着に関与するオステオカルシンのmRNA発現量は、コントロール群、照射群ともに分化後増加していた。また、照射群の方がより発現量が多かった。Ⅰ型コラーゲンのmRNA発現量は、コントロール群、照射群ともに分化後減少していた。SaOs-2細胞での骨分化誘導後、石灰化結節量の減少とコラーゲン線維量の減少が認められ、放射線照射により骨分化が抑制されることが示唆された。また、オステオカルシンのmRNA発現量は増加しており、放射線がmRNAからタンパク質への翻訳、合成されたタンパク質の分解等に関与していることが考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍のため、実験室を密な状態では使用できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の目的であるエストロゲンで遺伝子発現が促進されるヒートショックタンパク質の遺伝子改変細胞を樹立して、解析を進めていく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため計画通り実験出来なかった出来なかった。 今年度出来なかった実験を行う予定である。
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