2020 Fiscal Year Research-status Report
Transcutaneous application of CO2 for patients with upper extremity fractures
Project/Area Number |
20K09489
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
李 相亮 昭和大学, 医学部, 講師 (40533732)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 恵吉 昭和大学, 医学部, 教授 (30338462)
酒井 健 昭和大学, 医学部, 講師 (10883233)
津澤 佳代 昭和大学, 医学部, 助教 (70796367)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 炭酸ガス / 経皮的治療 / 骨癒合促進 / 拘縮 / 機能回復 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、現在まで我々が着目し研究を進めてきた炭酸ガス経皮吸収量療法を手指・手・肘関節の手術後の四肢に応用することで、上肢の筋力回復の促進・関節可動域改善・疼痛改善の効果が得られるか否かを実際の臨床において検証することである。具体的には、①本邦で現在約1200万人と推計される骨粗鬆症患者において発生リスクが高いとされている橈骨遠位端骨折に対する内固定手術、②肘の代表的な骨折である肘頭骨折に対する内固定術、そして③変形性手指関節症に対する人工手指関節置換術を施行した患者を対象とした。この炭酸ガス経皮吸収療法は、患者のADL・QOLを早期に向上させ、患者に対して多大なる福音をもたらす可能性を秘めており、医療経済・社会的損失を防ぐ観点からも社会的貢献が大きいと考えられ、2020年4月からの臨床試験開始を見込んでいた。 しかし、2020年2月から流行し始めたコロナ禍の影響で、橈骨遠位端骨折に対して内固定術を施行する患者、肘頭骨折に対して内固定術を施行する患者、変形性手指関節症に対して人工指関節置換術を施行する患者の本臨床試験参加は、現在のところ開始できていない。これは、本臨床試験に参加することにより、頻回の外来受診が必須となり、かつ研究者が被検者の上肢にハイドロゲルを徒手的に塗り込む必要性があること、専用アダプターを上肢に取り付け100%の炭酸ガスをアダプター内に送気する際に安全上の配慮から被検者の傍で研究者が異常の有無を観察しなければいけないことから、濃厚接触を余儀なくされ、感染予防の観点から本試験を開始する時期ではないと判断したためである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍の影響で、現在のところ、本臨床試験は開始できていない。これは、本臨床試験に参加することにより、頻回の外来受診が必須となり、かつ研究者が被検者の上肢にハイドロゲルを徒手的に塗り込む必要性があることから濃厚接触を余儀なくされ、感染予防の観点から本試験を開始する時期ではないと判断したためである。
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Strategy for Future Research Activity |
ワクチン接種が広がり、新型コロナウイルス感染者数が大幅に減少し、ある程度の収束のめどがつけば、試験開始する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症の蔓延により、令和2年度は本臨床試験開始がかなわず、予定していた研究上必要な物品の購入を行わなかったため。コロナ禍が終息すれば、次年度より臨床試験を開始し、研究実行に必要な物品を購入し、また情報収集のための学会参加費(その他)および旅費に本助成金を使用する予定である。
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