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2020 Fiscal Year Research-status Report

機械的ストレスに応答する軟骨の核酸修復とエネルギー代謝の相関解析、治療法への応用

Research Project

Project/Area Number 20K09492
Research InstitutionSt. Marianna University School of Medicine

Principal Investigator

遊道 和雄  聖マリアンナ医科大学, 医学研究科, 教授 (60272928)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 藤井 亮爾  聖マリアンナ医科大学, 医学研究科, 准教授 (10333535)
唐澤 里江  聖マリアンナ医科大学, 医学研究科, 准教授 (50434410)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords変形性関節症 / 細胞エネルギー代謝 / メカニカルストレス
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、変形性関節症(OA)の発症・病態に密接に関わるメカニカルストレスに対する軟骨細胞の応答機構、特に未解明の「メカニカルストレスに対する軟骨防護機構」の役割を担う細胞内ストレス応答の分子メカニズムに着眼し、軟骨変性機序との関連について解明して新規治療法の糸口を得ることを目的としており、これまでに、我々が開発して用いてきた3次元培養荷重負荷実験系において、メカニカルストレスに応答する軟骨細胞の「DNA損傷」、「DNA修復酵素 (APEX2, Ogg1) 活性」、「細胞エネルギー代謝」の変化、ならびに「これらに影響する因子」の分子機序を詳解した。さらに「DNA修復酵素活性」と「エネルギー代謝機構」の相互作用(フィードバックネットワーク)・関連因子を解析し、メカニカルストレス応答の防御機構としての役割を検証中である。
これらの調節機構の変化・破綻が、軟骨変性の誘因となるか否かを、実験的変形性関節症(OA)モデルで検証し、軟骨変性抑制法の開発に発展させるための準備を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

これまでの研究成果は、主にin vitro実験系に基づいくものであり、おおむね実験計画に支障なく、かつデータが順調に得られている。再現性を含めて、検証も行い、次年度の計画に予定通り進むことができた。

Strategy for Future Research Activity

メカニカルストレスに応答する軟骨細胞の「DNA修復酵素活性」と「エネルギー代謝調節機構」の相互作用(分子機構・調整因子)の詳解、軟骨変性の予防・抑制法開発への応用
i)メカニカルストレスに応答する軟骨細胞の「DNA損傷」、「DNA修復酵素 (APEX2, Ogg1) 活性」、「細胞エネルギー代謝」の変化、ならびに「これらに影響する因子」の分子機序を詳解を進める。
ii)「DNA修復酵素活性」と「エネルギー代謝機構」の相互作用(フィードバックネットワーク)・関連因子を解析し、メカニカルストレス応答の防御機構としての役割を検証していく。
iii)これらの調節機構の変化・破綻が、軟骨変性の誘因となるか否かを、実験的変形性関節症(OA)モデルで検証し、軟骨変性抑制法の開発に発展させる。
今後は、我々が開発して用いてきた3次元培養荷重負荷実験系において、検証する各因子の発現を抑制(RNA干渉法)または増強(刺激因子添加)条件下の軟骨細胞のDNA 損傷・修復機序、エネルギー代謝機構を分子生物学的に解析する。さらに、OAモデル動物を用いて、検討因子・機構をターゲットにする軟骨変性抑制法開発の動物実験の準備を進める。

Causes of Carryover

研究試薬類の消耗品費が、当初予定より少なくても実験が進捗したため、次年度の消耗品費に繰り越して実験を継続する計画である。

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Published: 2021-12-27  

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