2022 Fiscal Year Annual Research Report
CD146/271陽性脂肪幹細胞の関節内直接投与による変形性関節症治療効果の検討
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20K09498
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
宮崎 剛 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 客員准教授 (80324169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 泰善 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 医員 (60838704) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | CD271陽性脂肪幹細胞 / 変性軟骨 / 軟骨再生 / 直接注入 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞活性が高いとされるCD271陽性間葉系幹細胞(CD271+MSCs)を膝関節内に直接投与し、関節軟骨の肉眼的評価、組織学的評価、関節滑膜の炎症評価および後根神経節(DRG)での疼痛関連物質の免疫組織学的評価を行い、D271+MSCsの関節症性変化に対する治療効果について検討を行った。 【方法】10週齢のヌードラットの両膝関節にMIAと逆行性トレーサーであるFluoro-Gold (FG)を投与してMIA OAモデルを作成した。モデルを未治療群と治療群に分け、治療群にはMIA投与後7日目にCD 271+MSCs(1×10*7cells)あるいはCD271-MSCs(1×10*7cells)を両膝関節に投与した。治療介入後0、7、14、21、28日に還流固定を行い、摘出した膝関節軟骨をmacroscopic scoring system、histologic/histochemical grading systemによって評価した。疼痛評価として、DRGにおけるFG陽性細胞のうち CGRPあるいはsubstance P陽性細胞である二重標識細胞の数を測定して比較検討した。炎症評価として、膝関節滑膜のTNF-αとIL6をELISA法によって測定して比較検討した。 【結果】macroscopic scoreはMIA投与後28日ではCD271-群で3.8あったのに対して、CD271+群では3.0と低値であった。DRGにおける疼痛関連物質の陽性細胞割合は、CGRP、substance PともにCD271+群で有意に低下していた。一方で膝関節滑膜におけるTNF-αとIL6の測定値はCD271-群、CD271+群ともに同程度であった。以上よりCD271+MSCsを関節内に投与することで、CD271-MSCsと比較してより高い軟骨保護効果を認めただけでなく、高い除痛効果を示す結果であった。
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Research Products
(1 results)