2021 Fiscal Year Research-status Report
ホメオティック遺伝子HoxBの骨形成における機能解析
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20K09502
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
名井 陽 大阪大学, 医学部附属病院, 教授 (10263261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 清志 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50645570) [Withdrawn]
宮本 諭 大阪大学, 医学系研究科, 特任研究員 (40239439)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 骨芽細胞分化 / Homeotic遺伝子 / Hoxb5 / siRNA / CAR細胞 / CXCL2 |
Outline of Annual Research Achievements |
骨芽細胞の骨分化におけるHoxB遺伝子群の発現については明らかではなく、in-vitroの系において骨芽細胞分化におけるHoxB遺伝子群の発現について確認を行った。骨芽細胞様細胞であるMC3T3E1細胞に骨分化をおこない、RT-PCRにてHoxb5遺伝子の発現を調べたところ、骨分化早期で一時的に発現を認め、AlpやRunx2,Osterixなどの骨分化関連遺伝子の発現と相関していた。Hoxb5遺伝子が骨芽細胞分化に関連する可能性があると考え、MC3T3E1細胞、間葉細胞株であるC3H10T1/2細胞においてsiRNAによるHoxb5遺伝子のノックダウンを行い、骨分化誘導後のAlp活性、アリザリン染色・定量についてコントロール群と比較を行った。ノックダウンを行った群では骨分化誘導後のAlp活性の上昇がコントロール群に比べ有意に低下し、アリザリン染色・定量による石灰化評価においても有意に石灰化が抑制されることが確認された。C3H10T1/2細胞におけるqPCR評価においてもHoxb5のノックダウンを行った群においてはコントロール群に比べ骨分化関連遺伝子の有意な発現低下が確認された。これらの結果よりHoxb5遺伝子は骨芽細胞分化に関連する可能性があると考えられた。 Hoxb5についてはColorectal cancerの報告からCXCL12により発現増強されるという報告がある。C2C12細胞にCXCL12投与刺激を行ったところ、Hoxb5、CXCR4の発現はCXCL12の投与量と相関傾向を認めた。CXCL12/CXCR4カスケードは骨芽細胞の分化に関与することがわかっており、Hoxb5はCXCL12/CXCR4カスケードに関連して骨芽細胞分化に関与する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Hoxb5のactivationについてCRISPR/Cas9によるactivationの系を検討したがplasmid増幅や導入が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitro実験においては前年度に引き続きsiRNAにより特定のHoxb5遺伝子の発現抑制を行い、骨分化に関連するシグナルとの関連について解析を進める。CXCL12投与によるHoxb5の過剰発現を行い、機能解析を進めて骨分化・骨形成を制御する新規制御因子を同定する予定である。
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