2022 Fiscal Year Annual Research Report
低酸素環境での新規分子HYBIDの制御による変形性関節症治療法の開拓
Project/Area Number |
20K09507
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
井上 裕章 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (60457968)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 修 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00271164)
中川 周士 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30643382)
新井 祐志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50347449)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | HYBID / 低酸素 / ヒアルロン酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
HYBIDがヒアルロン酸代謝に与える影響を評価するために,低酸素環境下でのHYBID抑制実験を施行した.低酸素誘導因子(HIF-1α),HYBID,CD44,ヒアルロン酸分解酵素(HYAL-1, 2),ヒアルロン酸合成酵素(HAS-1, 2, 3)を測定することで,低酸素環境がHYBID抑制効果およびヒアルロン酸代謝に与える影響を検討した.
軟骨細胞にHYBIDを標的としたsiRNA(siHYBID)を導入する条件を検討し,有意なHYBID遺伝子発現抑制を確認した.次にsiHYBIDを導入した軟骨細胞を6,24時間1%低酸素環境で培養し,real-time RT-PCR法を用いてHIF-1α,HYBID,CD44,HYAL-1, 2, HAS-1, 2, 3の遺伝子発現を解析し,HYBIDがヒアルロン酸代謝に与える影響を評価した.HYBIDはsiHYBIDで十分に抑制されていたが,低酸素環境との併用ではHYBIDの抑制効果が増強しなかった.HIF-1α, HYAL-1, 2は低酸素環境で発現は増加していたが,HYBIDの抑制による影響は認めなかった.ヒアルロン酸合成酵素であるHAS-1, 2はHYBIDの抑制で増加しており,特にHAS-1はHYBIDの抑制で著明に増加していた. 低酸素環境下でHYBIDを抑制することが,ヒアルロン酸合成酵素の増加を介した高分子ヒアルロン酸維持に貢献する可能性がある.しかし低酸素環境によるHYBIDへの影響は軽微であったことから,HYBID制御因子として低酸素刺激単独での効果は十分ではなくさらなる検討が必要である.
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Research Products
(1 results)