2020 Fiscal Year Research-status Report
M2マクロファージ由来神経ペプチドを介した炎症非依存性腰痛惹起機構の解明
Project/Area Number |
20K09510
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
宮城 正行 北里大学, 医学部, 講師 (90627556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 健太郎 北里大学, 医学部, 講師 (50547578)
大久保 直 北里大学, 医学部, 准教授 (10450719)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | マクロファージ / 腰痛 / 非炎症下 |
Outline of Annual Research Achievements |
腰痛の生涯罹患率は85%と報告され、超高齢者社会を迎えた我が国における腰痛患者は2,800万人にものぼる。椎間板性腰痛に関する研究の多くは炎症性メディエータに着眼した研究であり、非炎症下での腰痛については明らかになっていない。本研究では非炎症下での椎間板性腰痛メカ二ズムを解明するために、M2マクロファージ由来神経ペプチドの同定と疼痛との関連性を検討した。C57BL/6Jマウスの尾椎から椎間板を採取した。酵素処理後、抗CD11b抗体と磁気ビーズを用いて椎間板マクロファージを採取した。また、骨髄より有核細胞を採取し、M-CSF存在下で培養し、骨髄由来マクロファージを作製した。両細胞群をIL-1β, IL-4, IL10, LPS+IFN-γで刺激し、M1, M2マクロファージへのpolarization後の神経ペプチドの発現を検討した。その結果、IL-4存在下で椎間板マクロファージにおけるPeptide Lvの発現が誘導された。ゲノム編集によりPeptide Lv deficient マウスを作製した。Peptide Lv欠損マウスでは椎間板傷害後のTnfa, Il1bの発現の亢進が認められた。また、LPSによるTNF-a産生誘導はPeptide Lvによって抑制された。このことから Peptide Lvは椎間板傷害に対して抑制的に働く可能性が示唆された。現在、ヒト椎間板組織におけるPeptide Lvの解析と腰痛との関連性を検討している。また、 マクロファージ刺激後の培養上清をMALDI-TOF MSを用いてマクロファージが産生するペプチドを複数同定した。同定ペプチドと腰痛との関連性を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マクロファージが産生する複数神経ペプチドを同定し、その機能も明らかにした。従って、おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒト椎間板組織の解析により腰痛との関連性を検討する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Role of CD14-positive cells in inflammatory cytokine and pain-related molecule expression in human degenerated intervertebral discs2020
Author(s)
Miyagi M, Uchida K, Takano S, Nakawaki M, Sekiguchi H, Nakazawa T, Imura T, Saito W, Shirasawa E, Kawakubo A, Akazawa T, Inoue G, Takaso M
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Journal Title
J Orthop Res
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed
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