2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of next generation BNCT targeted to the tumor endothelial cell
Project/Area Number |
20K09517
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
畠山 真吾 弘前大学, 医学研究科, 准教授 (10400136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米山 徹 弘前大学, 医学研究科, 助教 (50587649)
大山 力 弘前大学, 医学研究科, 教授 (80282135)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 中性子補足療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在の抗がん剤治療の副作用を減らし高い抗腫瘍効果を得るためには高濃度の抗がん剤をがんのみに到達させる必要がある。がんの腫瘍血管に選択的に結合するペプチド(IF7ペプチド)は腫瘍血管内皮細胞標的治療として有効であるため、ホウ素やガドリニウムを用いた中性子補足療法に応用可能かを検討した。 IF7とボロンを結合させた化合物IF7-BPAを作成し、担がんマウスに投与し中性子補足療法による効果を検討し、有効性を確認した。続いてガドリニウム錯体を用いた中性子補足療法のため、IF7とガドリニウム錯体をクロスリンカーで架橋し、157Gd-IF7化合物を作成し、動物用MRIで集積を確認した。しかし、ガドリニウム付加により尿排泄が亢進しており、腫瘍に集まる前に尿中排泄されていることが示され、157Gd-IF7化合物投与による腫瘍集積は確認できなかった。 また、IF7ペプチド-Gd造影剤に更にBSHを結合させたIF7-BSH-Gd錯体を合成し、IF7-BSH-Gd錯体投与後のBNCT抗腫瘍効果について担癌マウスモデルにて検討した。その結果、IF7-BSH-Gd投与後のBNCTの抗腫瘍効果は、IF7-BSH薬剤投与後のBNCTの抗腫瘍効果に比べて、抗腫瘍効果が劣ることが示された。Gd造影剤を結合させることにより、Gd造影剤の血中クリアランスの高さが影響し、投与後、速やかに腎排泄されてしまい、腫瘍への集積効率が低下することで、抗腫瘍効果が低下してしまう可能性が考えられた。上記結果より、IF7ペプチド-Gd造影剤をベースにしたBNCT治療より、Gd造影剤を結合していないIF7-BSHのBNCT抗腫瘍効果が優れていたことから、臨床応用については、IF7-BSHをベースの治療法の開発が有用と考えられた。
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Research Products
(5 results)