2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of a bladder cancer drug-sensitivity platform based on cancer niche formation including immune cell components
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20K09527
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
松本 洋明 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (60610673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 義明 山口大学, 医学部, 特別医学研究員 (30593298)
平田 寛 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (40781307)
清木 誠 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50226619)
松山 豪泰 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70209667)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 膀胱癌 / 癌オルガノイド / 癌微小環境 / 免疫逃避 / 薬剤感受性 / 3次元培養 |
Outline of Annual Research Achievements |
東京農工大臼井達哉特任講師と共同で膀胱がん患者膀胱洗浄尿より剥離細胞を採取し、培養条件の設定、3D培養を行い、患者由来膀胱癌オルガノイドを作成し、オルガノイドストックをいくつか作成したが、やはり継代により増殖が鈍化し、継代不能になる株がほとんどとなったため、新たに培養条件を検討しているところである。Usuiらの報告した2.5次元培養法(Scientific Reports. 2020, 10:9393)にて継代可能株を作成中である。方法的には臨床的局所浸潤性膀胱癌が疑われる初回TURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)時に膀胱洗浄液と腫瘍組織を採取し、膀胱洗浄液から剥離細胞を回収し、オルガノイド作成を行っている。 また、膀胱癌細胞株(T24、TCCSUP、5637、RT4、SCaBER)にGFPを導入し、ヒト不死化癌関連線維芽細胞にはRFPを導入したうえでキトサンナノファイバーマトリックスで共培養を行い、膀胱癌微小環境モデルの作成中である。これに患者末梢血より分離採取した単核球(主としてTリンパ球系: PromoCellリンパ球系細胞分離培地使用)を導入共培養し、癌微小環境下でのがん環境を再現し、同じく抗がん剤、分子標的治療薬、PD-1/PD-L1抗体の感受性、抵抗性の因子の解析を施行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ヒト膀胱癌患者からの尿中剥離細胞(膀胱洗浄液)からの樹立は患者因子が大きく影響するため、悪性度、尿路感染、血球成分その他の混入による培養条件確立 に時間を要するのと、オルガノイド樹立に確率がまだ満足でないことが一つ上げられる。オルガノイド作成と並行して膀胱癌細胞株によるin vitro癌微小環境の 作成中であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
①ヒト由来初代膀胱線維芽細胞(ATCC; PCS420013)にRFP、hTERT遺伝子発現レンチウイルスベクターを用いて遺伝子導入し、キトサンナノファイバーマトリックス(コスモバイオ)内に播種定着させ、培養条件を確立する。次いで膀胱癌細胞株(T24、TCCSUP、5637、RT4、SCaBER)にGFPを遺伝子導入した細胞を共培養し、疑似癌微小環境を構築し、微小環境の形態、増殖能を細胞イメージングシステム(Cell3imager;SCREEN)にてリアルタイムに、経時的に観察、定量化する。 ②上記①で作成したキトサンナノファイバーマトリックスに患者末梢血より分離採取した単核球(主としてTリンパ球系: PromoCellリンパ球系細胞分離培地使用)を導入共培養し、細胞イメージングシステムにてリアルタイムに、経時的に観察、定量化する。①②により基本的な培養系確立を行う。また、キトサンナノファイバーマトリックス96ウェル培養系にて微小環境での免疫細胞の関与による癌細胞への増殖能、アポトーシスし、また多種の薬剤感受性に用いる。また、6ウェル培養系にて細胞からはFACSにてcell sortingにより癌細胞とT細胞系を分離し、上清からはエクソソームを分離し、RNAとmiRNAを抽出する。PCRアレイ(キアゲン)により癌細胞増殖因子、サイトカインのプロファイリングを行う。 ③同様に上記で樹立した線維芽細胞と膀胱癌患者より転移巣組織あるいは薬物療法前のTURBT組織検体、あるいは膀胱全摘標本を用いて3Dがんオルガノイドを作成し(基盤研究C:16K11008より)、②と同条件で共培養し、経時的に観察、定量化する。安定した共培養系が確立されたのを確認し、キトサン96ウェルプレートで薬剤感受性試験を行い、当該患者の実臨床での治療経過を前向きに観察し、比較検討を行う。
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Causes of Carryover |
動物実験や遺伝子パネル解析等の研究費使用が抑制されたので、2022年度に細胞株やオルガノイド細胞解析に予算を充てるため。
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