2021 Fiscal Year Research-status Report
Assessment of cognitive impairment using high-performance eye tracking technology in prostate cancer
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20K09547
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
中山 哲成 獨協医科大学, 医学部, 助教 (40816112)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井手 久満 獨協医科大学, 医学部, 教授 (00301383)
武田 朱公 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (50784708)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 前立腺癌 / 認知機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢化に伴い認知症と診断される人が増える中で、癌にも同時に罹患するケースは珍しくない。特に前立腺癌では高齢者が多いため、治療前にすでに認知機能が低下していることを認識しなければならないが、超高齢化社会を迎える本邦において、前立腺癌患者における高次中枢機能や認知機能を検討した報告は少ない。テストステロンは海馬のシナプス密度維持のみならず、認知機能、特に視空間認知やワーキングメモリーに重要な役割を果たし、気分や認知機能の向上と関係するが、そのレベル低下によって倦怠感、抑うつ気分、認知機能障害を引き起こす。本研究では前立腺癌という担癌状態において、視線検出技術を用いた低侵襲かつ簡便な高次脳機能障害診断技術を用い認知機能を評価する。視線計測装置を用いた本装置は、高次脳機能障害患者にみられる特有の「目の動きの障害(眼球運動障害/視覚障害など)」に着目し、視線検出技術を用いた診断機器を応用することで、簡便性・低侵襲性・客観性・定量性を兼ね備えた高次脳機能障害の新規診断法である。テストステロンの高度な減少をもたらすアンドロゲン除去療法が、これら担癌患者にさらなる認知障害の悪化を引き起こすか検証する。本研究計画では倫理委員会の承認を得て、前立腺癌ホルモン療法を受けている患者のエントリーが終了し、認知機能はを視線検出技術を用いた高次脳機能障害診断技術にて評価中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究計画では倫理委員会の承認を得て、前立腺癌に対してアンドロゲン除去療法を受けている患者のエントリーが終了し、認知機能はを視線検出技術を用いた高次脳機能障害診断技術にて評価中である。
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Strategy for Future Research Activity |
前立腺癌に対してアンドロゲン除去療法を施行された担癌患者の認知機能の低下に特徴があるか評価する。特に集中力および同時処理能力の低下、最近の出来事に関する記憶力の低下、課題遂行力の低下、思考速度の低下、明瞭な思考力の低下などの症状に焦点を当て、担癌患者用の認知症評価プログラムを研究分担者と新たに開発する。
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Causes of Carryover |
視線検出技術を用いてアンドロゲン除去療法前、3か月、6か月、12か月後に認知機能を評価中である。コロナにより、症例のエントリーが遅延したため、次年度使用額が生じたが、エントリーは終了したため、今後の解析を継続していく。
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