2022 Fiscal Year Annual Research Report
Single-cell RNA-seq reveals details of BCG-refractory bladder cancer
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20K09549
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
丹羽 直也 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 非常勤講師 (40626743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大家 基嗣 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (00213885)
三上 修治 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師(非常勤) (20338180)
田中 伸之 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (60445244)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 膀胱癌 / シングルセルRNAシークエンス / がん免疫療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
表在性膀胱がんに対してはがんの再発、進展を予防する目的でBCG膀胱内注入療法が標準治療であるが、その後およそ半数の症例で再発する。BCG治療後に再発するBCG抵抗性膀胱癌に対しては現時点で有効な薬物治療は存在せず、アンメットメディカルニーズがある。BCG療法は免疫療法の一つであり、免疫細胞を介して抗腫瘍効果を呈することが知られているが、その機序は未だ十分に解明されておらず、そのことがBCG抵抗性膀胱がんの新規治療開発の障壁となっている。本研究ではBCG抵抗性膀胱癌を克服する新規アプローチとして腫瘍内不均一性(intratumoral heterogeneity)に着目、1細胞毎のトランスクリプト―ムを網羅的に解析できるシングルセルRNAシークエンスを用いてBCG抵抗性膀胱がんのITH解明を目的とした。 BCG膀胱内注入療法では膀胱局所の免疫細胞が重要であるが、簡便な同種皮下腫瘍モデルやヒト癌細胞株およびヌードマウスを用いる患者腫瘍移植モデルでは、膀胱癌が本来有する腫瘍免疫微小環境が再現できない。この問題点を克服すべく、独自に同種正所性膀胱がんマウスモデルを作成、マウス膀胱がん検体から腫瘍細胞および免疫細胞を生きたまま1細胞毎に回収してシングルセルRNAシークエンスを行う、という実験系を確立した。 この確立した実験系を元に、実臨床にそって経尿道的にBCGを注入したBCG治療群と生理食塩水を注入した無治療群に対してシングルセルRNAシークエンスを行った。その結果、BCG治療群では無治療群と比較してマクロファージとクラスター分類される免疫細胞が増加していることを見出した。
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