2021 Fiscal Year Research-status Report
腎細胞癌における脂肪由来幹細胞の役割の解明と新たな治療戦略の開発
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20K09553
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
沼倉 一幸 秋田大学, 医学部附属病院, 講師 (90566415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
明石 英雄 秋田大学, 医学系研究科, 助教 (10431785)
小林 瑞貴 秋田大学, 医学部附属病院, 医員 (20838627)
武藤 弓奈 秋田大学, 医学部附属病院, 医員 (60837706)
松峯 元 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (80598144)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 腎細胞癌 / 脂肪由来幹細胞 / βカテニン |
Outline of Annual Research Achievements |
腎周囲脂肪から採取したA-MSC(脂肪由来幹細胞)が、脂肪細胞、軟骨芽細胞、骨芽細胞に分化する多能性を持っていることが確認した。 腎細胞癌患者由来のA-MSC(RCC-MSC)は、ドナー由来のA-MSC(Donor-MSC)よりもHes1、Hey1、TwisのmRNAを高発現、ベータカテニンのタンパク質を高発現していた。また、pAkt(Ser473)およびpp38MAPKタンパク質の発現していたた。これらの結果は、RCC-MSCがDonor-MSCと比較して幹細胞性が低下していることを示唆しteiru 。 RCC-MSCはDonor-MSCよりもAアルデヒドデヒドロゲナーゼ酵素活性(ALDH)アッセイによっても確認された。次のステップでは、RCC細胞株と共培養して細胞機能を分析した。遊走した腫瘍細胞の数は、MSCがない場合よりもRCC-MSCがある場合の方が有意に多かった。 RCC細胞株の経路スクリーニングにより、MSCを使用しない場合よりもRCC-MSCを使用した場合のウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベーター(uPA)のmRNAが高発現していた。 RCC患者の手術標本で免疫組織学染色を行ったところは、腎周囲間質組織のベータカテニンが高い病期の腫瘍陽性スコアを示した。 RCC-MSCおよびRCC細胞株との共培養は、腫瘍の浸潤性を悪化さた。 A-MSCと腫瘍の間の相互作用は、幹細胞からのA-MSCの分化を促進し、腫瘍細胞でのuPAの発現を増加させることによってRCCの移動と浸潤を促進する可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
患者組織での確認も速やかに、論文化に進んでいる
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Strategy for Future Research Activity |
脂肪由来幹細胞と腫瘍との間いを仲立ちしている分子の同定を計画している。
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Causes of Carryover |
研究が順調に進捗し、実験の消耗品の購入が少なく済んだ。次年度に必要な消耗品の購入に充てる予定である。
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[Journal Article] Outcomes of axitinib versus sunitinib as first-line therapy to patients with metastatic renal cell carcinoma in the immune-oncology era2021
Author(s)
Numakura K, Muto Y, Naito S, Hatakeyama S, Kato R, Koguchi T, Kojima T, Kawasaki Y, Kandori S, Kawamura S, Arai Y, Ito A, Nishiyama H, Kojima Y, Obara W, Ohyama C, Tsuchiya N, Habuchi T.
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Journal Title
Cancer Med.
Volume: 10
Pages: 5839-5846
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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