2020 Fiscal Year Research-status Report
Immunological accommodation, Treg/Breg and co-stimulatory signal in ABO-incompatible kidney transplantation
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20K09573
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
齋藤 和英 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (20262438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田崎 正行 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (40571906)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ABO血液型不適合腎移植 / 免疫学的順応 / 免疫寛容 / 共刺激分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度はIn vitroにおける抗血液型抗体産生定量モデルにおけるリンパ球サブセットの解析のための予備実験を行った。まずコントロール(ボランティア健常人)から末梢血を採血し、われわれが設定した培養条件のもと(2.5%ヒトAB型血清、リコンビナントIL2、リコンビナントIL15を加えたAIMV培地)で培養し、細胞のサブセット解析をフローサイトメトリー法を用いて解析するための条件設定をおこなった。CD3、CD4、CD8をT細胞マーカーとし、CD19、CD20をB細胞マーカー、CD38、CD138を形質細胞マーカーとして解析するための染色条件並びにFCM設定についての至適条件の追求をおこなった。さらにPD-1、PD-2、PD-L1、 PD-L2、CTLA4を共刺激因子マーカーとして、CD25、Fox3を制御性T細胞 マーカー、IL-10、CD5 CD1dhi TIM-1, IL-10産生能を制御性B細胞マーカーとして、T、B細胞サブセットのフローサイトメトリーによる解析条件設定を設定し、再現性の検定を行った。T細胞マーカー, B細胞マーカーの染色とFCM設定は順調に進んだが、PD-1,PD-2,PD-L1,PD-L2,CTLA4などの共刺激分子マーカーの染色とFCM設定については既存の論文報告に記載されている条件と抗体を使用しても適正な染色条件、検出解析条件設定を見出すのにやや時間を要した。 上記と並行してABO血液型不適合腎移植を既に受けた患者からリンパ球提供を受ける必要があるため研究計画書と患者説明同意文書を作成し、新潟大学の倫理委員会に提出し審査を受けている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コントロールの細胞を用いたT細胞マーカー, B細胞マーカーの染色とFCM条件設定はある程度標準的て一般的に普及した方法であることもあり、ほぼ順調に進んだが、PD-1,PD-2,PD-L1,PD-L2,CTLA4などの共刺激分子マーカーの染色とFCM条件設定については既存の論文報告に記載されている条件と抗体を使用しても適正な染色条件、検出解析条件設定を見出すのにやや時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
PD-1,PD-2,PD-L1,PD-L2,CTLA4などの共刺激分子マーカーの染色とFCM条件設定については既存の論文報告に記載されている条件と抗体を使用しても適正な染色条件、検出解析条件設定をさらにブラッシュアップした上で、倫理委員会で承認を受けた条件に従い対象患者の同意のもと提供していただいた患者リンパ球を対象として培養・抗体産生系を以前我々が実際におこなった実験系を用いて再現し、そのリンパ球集団についてT細胞・B細胞マーカーと共刺激分子マーカーの発現状況の解析に進めたい。
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Causes of Carryover |
初年度の予備実験の最初の段階にかかる費用が当初の予想よりも少額であったことと、次の条件の設定に難渋し実験の進捗が予定通りでなかったこと、さらにはコロナ禍のため、当初予定していた本実験に関する情報収集のための国内国外がすべてウェブ開催となったため学会参加費用が全く不要になったため。
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