2022 Fiscal Year Annual Research Report
Therapeutic strategy of advanced ovarian cancer by targeting carbonyl reductase 1
Project/Area Number |
20K09589
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
横山 良仁 弘前大学, 医学研究科, 教授 (90261453)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | Carbonyl reductase 1 / トランスジェニックマウス / eIF2シグナル / 卵巣癌細胞増殖抑制 / プロテオーム解析 / パスウェイ解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
Carbonyl reductase 1を過剰発現させたトランスジェニックマウスの作製および解析を行った。Carbonyl reductase 1 (CBR1) の生理的意義を解明する一助として、マウスCbr1 (mCbr1) を過剰発現するトランスジェニックマウス (mCbr1-Tgマウス) を作製した。二系統についてmCbr1の発現を調べたところ、一系統は様々な組織で、もう一系統は心臓で過剰発現していた。心臓を用いた質量分析解析の結果、mCbr1の過剰発現と相関のある蛋白質が73個同定され、電位依存性アニオンチャネル等が含まれていた。mCbr1-Tgマウスは、各臓器におけるCBR1の生理的意義を解析するのに有用であると考える。 Carbonyl reductase 1はeIF2シグナルを介して卵巣癌細胞増殖を抑制することを見出した。 卵巣癌細胞でのCarbonyl reductase 1(以下CBR1)蛋白質の高発現が、癌細胞の増殖・転移を抑制することが報告されるが、その機序は不明な点が多い。本研究では、CBR1蛋白質を恒常的に過剰発現する細胞を作製しCBR1の作用機序を解析した。プロテオームおよびパスウェイ解析の結果、卵巣癌細胞内でCBR1過剰発現により複数の腫瘍制御に関わるシグナルが変動し、中でもeIF2シグナルの変動が顕著であった。CBR1が腫瘍抑制に複数の経路を介して関与している可能性が示唆され、新たな治療戦略の可能性を見出した。
|
Research Products
(4 results)