2022 Fiscal Year Research-status Report
Evaluation of the chromosome disease of the fetus by the Nuchal translucency (NT) volume measurement using the 3D ultrasound diagnostic device.
Project/Area Number |
20K09606
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
福島 明宗 岩手医科大学, 医学部, 教授 (20208937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 昭彦 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (10280942)
小山 理恵 岩手医科大学, 医学部, 特任教授 (20291619)
金杉 知宣 岩手医科大学, 医学部, 非常勤医師 (40453302)
岩動 ちず子 岩手医科大学, 医学部, 助教 (50364352)
馬場 長 岩手医科大学, 医学部, 教授 (60508240)
山本 佳世乃 岩手医科大学, 医学部, 講師 (90559155)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | Nucal translucency / 3D超音波画像診断装置 / 胎児染色体疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
Nucal translucency(NT)は、胎児後頸部透亮域を超音波画像診断装置を用いて測定を行う胎児染色体疾患の非確定的遺伝学的検査として一般にも広く認知されて いる。しかしながら測定者側にとっては厳密な測定基準の高いハードル、受検者側にとっては測定値の解釈・理解の困難性があり、それらが検査普及への妨げと 混乱の要因になっているのが現状である。我々は以前より、本来3D構造物である胎児後頸部透亮域を、厚み計測という二次元的測定値(2D)では、胎児の位置、 測定者の技量などにより測定の精度が大きく左右されてしまっていると考えていた。以上の観点から、我々は本来三次元的な構造である胎児後頸部透亮域をその まま体積(3D)で測定を行う方が、胎児の位置に左右されず測定値の客観性も保たれ、胎児の遺伝学的画像検査としての有用性がより高まると考えた。本研究の目 的は、胎児の位置や測定者の技量などで、評価基準を満たすことに苦慮していたNuchal translucency(NT)測定・評価に対して、三次元的構造物である胎児後頸 部透亮域を経腹あるいは経腟3D測定法(以後NV)で測定することで、胎児の位置および測定者の技量に関わらず安定した測定と客観的評価が可能となる測定方法の 確立を目指すものである。 2020年4月より測定機器の整備、測定環境の整備を約2ヶ月かけて実施し、倫理委員会での研究承認の後に、これまで7例のNT肥厚症例 に対してNTおよびNVの計測を実施した。症例の年齢層は27歳から40歳まで、妊娠週数は13週から14週であった。全ての症例について、経腹並びに経腟でのNTおよ びNV測定を実施し、測定データは外部から遮断された専用サーバー内に保存した。今後は症例のさらなる蓄積を目指すと共に、これまで蓄積した測定データの解 析と胎児の予後調査を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の感染拡大の影響により以下の事象が発生したため、当初の予定より遅れを生じる事態となった。 2019年より継続していた感染予防対策により、全体的な受診自粛の傾向が継続し、それに伴って産婦人科施設からの依頼件数の減少、医療施設内内滞在時間の短縮傾向等により、当初想定していた研究参加者の同意数確保が得られていない。
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Strategy for Future Research Activity |
研究内容の説明を実施できた研究参加対象者からは、本研究の意義を理解いただき、全員から研究参加の同意取得が可能であった。したがって2023年度からは、国内における COVID-19感染状況が落ち着き、各種制限の解除に伴って安心して医療機関への受診が可能な状況に戻れば計測数の増加が見込めると考える。昨年度と同様の方針であるが、今後とも引き 続き研究参加者のリクルート活動を継続していく。
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Causes of Carryover |
COVID-19感染蔓延の影響から、昨年度までの学会がほぼWeb開催となってしまい、参加にかかる費用(旅費、宿泊費等)の支出がなかったため、次年度使用額が生じたもので ある。今年度からは通常の学会活動が可能となる事が予想されるため、積極的に参加し、研究成果を発表していく所存である。
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