2022 Fiscal Year Annual Research Report
補体活性化の妊娠高血圧症候群の病態への関与 -補体系と血管新生系のクロストーク-
Project/Area Number |
20K09618
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
冨松 拓治 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教授 (30346209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
味村 和哉 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (50437422)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 妊娠高血圧症候群 / 血管内皮障害 / 補体 / 補体制御タンパク / 抗血管新生因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
補体異常活性化と妊娠高血圧症候群の病態との関連が注目されている。妊娠高血圧症候群の病態メカニズムの中心である母体の抗血管新生状態と、補体異常活性化の二つのメカニズムの関連を基礎的に検討し、抗血管新生状態と補体異常活性化を協調して制御する重要性を示すことを目的にしている。 本年度は昨年度に続いて、血管内皮細胞障害における、血管新生系との補体系の関連の検討を行った。補体活性化経路には古典経路、レクチン経路、第二経路の 3 つの経路があり、30種以上もの促進及び制御蛋白から構成されている。近年開発されたC1s(補体の古典経路活性化の第 1 段階にある C1 複合体に含まれるセリンプロテアーゼ)ヒト化モノクローナル抗体は、補体の古典経路の上流プロセスを選択的に阻害する一方で、第二経路やレクチン経路の免疫監視機能は維持する。また、古典経路(C1s)以外にも、レクチン経路(MASP-2)、第二経路(factor B・factor D)など各々の経路の上流蛋白を選択的に阻害する薬剤の開発が相次ぎ、副作用に配慮した、疾患特異的な補体抑制治療の実現が期待されている。 上記の現状を踏まえて、本年度は、妊娠高血圧症候群に特異的な補体経路活性メカニズム(特に各経路の上流プロセス)を明らかにすることとした。 細胞(HepG2、EA.hy926)に、sFlt1, PlGF, VEGFを添加し、補体制御因子(CFB, CFH, CFI, CD55, CD59, CD46)の発現をRT-PCRで評価した。各補体制御因子の発現には一定の傾向は認めないが、細胞の種類や血管新生因子および抗血管新生因子を添加することで各々の発現に変化を認めることが明らかになった。
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Research Products
(17 results)
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[Presentation] ITP 合併卵巣癌の化学療法に伴う血小板低下に対してTPO 受容体作動薬を使用した一例2022
Author(s)
舟津えり子, 山本佳奈, 木瀬康人, 中川 慧.,瀧内 剛., 三好 愛, 小玉美智子, 小林栄仁, 橋本香映, 上田 豊., 澤田健二郎, 冨松拓治正, 木村 正.
Organizer
第146回近畿産科婦人科学会学術集会
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[Presentation] 水尿管・無機能腎を伴う孤立性繊維性腫瘍を腹腔鏡・後腹膜鏡下に摘出した1例2022
Author(s)
折出唯志, 小玉美智子, 冨松拓治, 澤田健二郎,上田 豊, 橋本香映, 小林栄仁, 瀧内 剛, 木瀬康人, 中川 慧, 三好 愛, 木村 正.
Organizer
第146回近畿産科婦人科学会学術集会
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[Presentation] 当院における開腹手術後の腸閉塞予防に対する大建中湯の効果についての検討2022
Author(s)
荻本宏美, 中川 慧, 木瀬康人, 瀧内 剛, 三好 愛, 小玉美智子, 小林栄仁, 橋本香映, 上田 豊, 澤田健二郎, 冨松拓治, 木村 正.
Organizer
第146回近畿産科婦人科学会学術集会
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[Presentation] ICGによる腸管血流評価が有用であった5mmポートサイトヘルニアの1例2022
Author(s)
林田はるえ, 小林栄仁, 中川慧, 木瀬康人, 瀧内剛, 三好愛, 小玉美智子, 橋本香映, 澤田健二郎, 上田豊, 冨松拓治, 木村正.
Organizer
第146回近畿産科婦人科学会学術集会
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[Presentation] 子宮体がんに対するLenvatinib/Pembrolizumab併用療法の副作用と有効なスクリーニング方法の検討2022
Author(s)
渡邊佑子, 小林栄仁, 冨松拓治, 澤田健二郎, 橋本香映, 小玉美智子, 三好愛, 瀧内剛, 木瀬康人, 中川慧, 木村正.
Organizer
第146回近畿産科婦人科学会学術集会
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[Presentation] 当院における術後サーベイランスにおける腟断端細胞診の意義について2022
Author(s)
渡邊佑子, 小林栄仁, 冨松拓治, 澤田健二郎, 橋本香映, 小玉美智子, 三好愛, 瀧内剛, 木瀬康人, 中川慧, 木村正.
Organizer
第146回近畿産科婦人科学会学術集会
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[Presentation] 子宮頸部腺癌に対する根治放射線療法の効果に関する因子の検討2022
Author(s)
來間愛里, 小玉美智子, 中川 慧, 木瀨康人, 瀧内 剛, 三好 愛, 小林栄仁, 橋本香映, 上田 豊, 澤田健二郎, 冨松拓治, 木村 正.
Organizer
第64回日本婦人科腫瘍学会学術講演会
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[Presentation] 当科で経験した子宮頸部小細胞神経内分泌癌11例の後方視的検討2022
Author(s)
小林まりや, 中川慧, 北野佐季, 木瀬康人, 瀧内剛, 三好愛, 小玉美智子, 橋本香映, 小林栄仁, 上田豊, 澤田健二郎, 冨松拓治, 木村正.
Organizer
第64回日本婦人科腫瘍学会学術講演会
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[Presentation] A case of uterine rhabdomyosarcoma, embryonal type in adult2022
Author(s)
Matsumoto, Y., Kinose, Y., Nakagawa, S., Takiuchi, T., Miyoshi, A., Kodama, M., Hashimoto, K., Kobayashi, E., Ueda, Y., Sawada, K., Tomimatsu., T.Kimura, T.
Organizer
第74回日本産科婦人科学会学術講演会
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[Presentation] Comparison of response to definitive radiotherapy for locally advanced cervical cancer by histological subtypesrapy for locally advanced cervial cancer by histological subtypes2022
Author(s)
Kuruma, A., Kodama, M., Nakagawa, S., Kinose, Y., Takiuchi, T., Miyoshi, A., Kobayashi, E., Hashimoto, K., Ueda, Y., Sawada, K., Tomimatsu, T.Kimura, T.
Organizer
第74回日本産科婦人科学会学術講演会
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[Presentation] 遺伝学的検査の保険収載に伴うBRCA 遺伝子検査の動向とその課題2022
Author(s)
北野佐季, 橋本香映, 中川慧, 木瀨康人, 瀧内剛, 三好愛, 小玉美智子, 小林栄仁, 上田豊, 澤田健二郎, 冨松拓治, 木村正.
Organizer
第74回日本産科婦人科学会学術講演会
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[Presentation] A role of vaginal cytology for postoperative surveillance of endometrial cancer2022
Author(s)
Watanabe, Y. Kobayashi, E. Nakagawa, S. Kinose, Y. Takiuchi, T. Miyoshi, A. Kodama, M. Hashimoto, K. Ueda, Y. Sawada, K. Tomimatsu., T.Kimura, T.
Organizer
第74回日本産科婦人科学会学術講演会
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