2021 Fiscal Year Research-status Report
子宮内膜症の瘢痕形成メカニズムの解明と薬物療法の開発
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20K09622
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
奈須 家栄 大分大学, 医学部, 教授 (30274757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平川 東望子 大分大学, 医学部, 客員研究員 (20516132)
西田 正和 大分大学, 医学部, 講師 (90404384)
甲斐 健太郎 大分大学, 医学部, 助教 (90457622)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 子宮内膜症 / コラーゲンゲル3次元培養 / マイクロRNA / 線維化 |
Outline of Annual Research Achievements |
1) マイクロRNAマイクロアレイを用いて、正常子宮内膜間質細胞と比較して、子宮内膜症間質細胞において異常発現しているマイクロRNAを抽出した。 抽出されたマイクロRNAの内、子宮内膜症間質細胞において発現が減少しているhsa-miR-199a-3pについて機能解析を行った。hsa-miR-199a-3pの強制発現はp21-activated kinase 4 (PAK4)の発現を抑制することにより、子宮内膜症間質細胞の運動能、浸潤能、収縮能を抑制した。 さらにPAK4阻害薬であるPF-3758309について、子宮内膜症の治療薬としての可能性を評価した。その結果、PF-3758309は子宮内膜症間質細胞の運動能、浸潤能、収縮能を抑制することが分かった。PF-3758309は子宮内膜症の治療薬として有望と思われる。 現在、子宮内膜症モデルマウスを用いて、in vivoで薬剤の有効性を検討する準備を行っている。 2) 令和3年度は、肺線維症に用いられる抗線維化薬である、pirfenidone、nintetanib、imatinibに着目し、子宮内膜症における線維化の治療薬としての有用性について検討を開始した。 現在、MTT assay、BrdU incorporation assay、Cell death ELISA、flow cytometryによる細胞周期の解析、gel contraction assayなどを用いて、子宮内膜症間質細胞に対する作用を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和3年度はhsa-miR-199a-3pと線維化に関する論文を発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
Pirfenidone、nintetanib、imatinibについて有効性が確認された後に、子宮内膜症モデルマウスを用いて、in vivoでも薬剤の有効性を確認する予定である。
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Causes of Carryover |
令和3年度は産科婦人科学講座の建物改築のため、長期間にわたり研究室が使用できなかった。そのため、当該期間中は主に論文の作成を行った。 令和4年度は研究途中のテーマについて、研究を終了し、論文を作成する予定である。
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Research Products
(2 results)