2022 Fiscal Year Annual Research Report
子宮頸癌に対する本邦での低侵襲手術の再発リスク因子の検証
Project/Area Number |
20K09641
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小林 栄仁 大阪大学, 大学院医学系研究科, 講師 (50614773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 豊 大阪大学, 大学院医学系研究科, 講師 (10346215)
平松 宏祐 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (10650591)
三上 幹男 東海大学, 医学部, 教授 (30190606)
中川 慧 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (30650593)
金尾 祐之 公益財団法人がん研究会, 有明病院 婦人科, 部長 (80372621)
中谷 英仁 静岡社会健康医学大学院大学, 社会健康医学研究科, 准教授 (80627670)
武隈 宗孝 静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (80644062)
木村 敏啓 大阪大学, 大学院医学系研究科, 講師 (90584524)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 子宮頸癌 / 低侵襲手術 / 腹腔鏡 / 多施設共同研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
Ramirezらにより子宮頸がんに対して低侵襲手術が予後を悪化させる報告がNEJMになされ世界に衝撃を与えた。我々は先進医療として承認された子宮頸がんに対する腹腔鏡下広汎子宮全摘出術(LRH)を保険診療とするために、「先進医療としての腹腔鏡下広汎子宮全摘術の実態に関する調査研究-JGOG1081s-」を2016年に計画し、これまで22施設から258例のLRH症例の周術期成績、予後情報を集積してきた。JGOG1081sでは観察期間の中央値が15.6ヶ月と短く、手術手技の詳細や腫瘍学的予後に関して十分な検証がなされていなかった。 JGOG1081sの追跡期間を延長し、手術手技、再発の形式の詳細も加えて、予後に影響を与える因子をJGOG1081sA1研究として再探索した。また術式および術者の習熟が予後に影響を与えるかを検討するためビデオレビューを実施し,再発例と非再発例の1:1ケースコントロール研究を行った。術後の追跡期間の中央値は43.0ヶ月となり,再発が31例,死亡が10例観察された。全258例での5年無再発生存率(RFS)は87.2% 、5年全生存率(OS)は93.8% 。多変量解析にて,経腹ルートでのリンパ節摘出(HR 2.82)、施設としての経験症例数20症例未満(HR 2.44)を再発リスクとして同定した。 さらに,ビデオレビューを伴うケースコントロール研究JGOG1081sA1では,手技の手術の習熟において基靱帯手術操作の習熟が再発と有意に関連し、手術手技では傍子宮織の切除法が有意でないものの再発と関連していた。施設での経験症例数と習熟と予後との関連を示し子宮頸がんに対する低侵襲手術の役割について新たな知見を加えた。
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[Journal Article] Surgical skill and oncological outcome of laparoscopic radical hysterectomy: JGOG1081s-A1, an ancillary analysis of the Japanese Gynecologic Oncology Group Study JGOG10812022
Author(s)
Kobayashi, E. Nakatani, E. Tanaka, T. Yosuke, K. Kanao, H. Shiki, Y. Kotani, Y. Hoshiba, T. Minami, R. Yoshida, H. Kyo, S. Yorimitsu, M. Yamashita, T. Hasegawa, T. Matsuura, T. Kagami, S. Fujioka, T. Hirohiko, T. Nishio, S. Takekuma, M. Mikami, M. Enomoto, T.
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Journal Title
Gynecol Oncol
Volume: 165(2)
Pages: 293-301
DOI
Peer Reviewed / Open Access