2020 Fiscal Year Research-status Report
下咽頭癌における癌細胞と腫瘍免疫の関係性を、ncRNAから明らかにする
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20K09701
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Research Institution | Miyagi Prefectural Hospital Organization Miyagi Cancer Center |
Principal Investigator |
西條 聡 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 特任研究員 (00583642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉井 恵一 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 部長 (40509262)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | RNA |
Outline of Annual Research Achievements |
下咽頭癌に対しては、従来からシスプラチンなどの抗癌剤が使用されてきた。しかし、一般的にもこの治療法は特異性が低く、完全寛解はほぼ期待できない。近年盛んに開発が進んでいる分子標的薬は、主に血液癌や肺腺癌・腎癌・乳癌など一部の癌に適応が限られており、下咽頭癌を含む他癌種においては未だ有望な標的薬がほとんど開発されていない。また、癌においては腫瘍組織だけではなくその周辺環境が癌の維持・進展に重要であるという報告が多いが、下咽頭癌では多くの点が不明である。これまで私たちは、non-coding RNA であるHOTAIR が肺癌・胃癌・腎癌・肝細胞癌の悪性度と関係する、有望な治療標的であることを報告してきた(BBRC 2013, PLoS One 2013, Scientific Reports, 2017, Oncology Letters 2018)。HOTAIRは従来癌細胞の悪性度、特に遊走能に関与するとされていたが、私たちのこれまでの研究から、HOTAIRは癌細胞の性質に関与するだけでなく、間接的に周囲間質のリンパ球にも影響を与え、腫瘍環境をつくりあげることがわかってきた。本研究では、まだ治療標的に乏しい下咽頭癌に関して、cell autonomousおよび周囲微小環境への影響の両面からHOTAIRの役割を明らかにする。最終的には、下咽頭癌における新たな治療標的としてHOTAIRを同定・確立する。 本年度は、まず癌に影響を与えるnon coding RNAをデータベースを用いて網羅的に調べた。その結果、癌で発現の高い複数のnon coding RNAを候補分子として、ノックダウンによって機能解析を行った。また、独自に着目している機能性RNAに関して、がん細胞に対する影響を調べた。周囲微小環境に対する影響を調べるために、異種移植モデルマウスを用いて検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書通りに進めている
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、癌および周囲微小環境に対して影響を与えるRNAの検討を続ける
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Causes of Carryover |
網羅的遺伝子発現解析を次年度に持ち越したため。
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