2022 Fiscal Year Research-status Report
Activation of upper respiratory mucosal immune response by immune checkpoint inhibitors
Project/Area Number |
20K09717
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
鈴木 正志 大分大学, 医学部, 教授 (60211314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 隆 大分大学, 医学部, 講師 (20305056)
川野 利明 大分大学, 医学部, 講師 (30633424)
門脇 嘉宣 大分大学, 医学部, 助教 (10706980)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | PD-L1 / 免疫老化 / インフルエンザ菌 / 上気道 / 粘膜免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
BALB/cマウス(6週齢、6ヶ月齢、1年齢、1年6ヶ月齢を用いて検討を行った。各齢マウス(n=5~10)に、インフルエンザ菌由来外膜蛋白(OMP)を粘膜アジュバントのコレラトキシンとともに経鼻投与を週1回、計3回施行した。1年齢および1年6ヶ月齢マウスには抗PD-L1抗体投与群を作成し、同様に経鼻投与を週1回、計3回施行し、経鼻投与開始前1日前と経鼻投与後3日後に抗PD-L1抗体250μgを腹腔内投与している。各群から中耳洗浄液、鼻腔洗浄液、血清を採取し、ELISAによりOMP特異的抗体価について測定している。加齢に伴い、OMP特異的抗体価は減少し、6週齢マウスと比較して1年齢マウスでは中耳洗浄液中、および鼻腔洗浄液中のOMP特異的IgAおよびIgG抗体価の減少を認めたが、抗PDL-1抗体投与により、OMP特異的IgAおよびIgG抗体価の明らかな増加を認めた。1年6ヶ月齢マウスにおいては抗体価の増加傾向を認めたが、1年齢マウスほどの増加を認めなかった。抗PD-L1抗体投与により、中耳洗浄液、鼻腔洗浄液および血清中のOMP特異的抗体価の増加を認めた。加齢に伴う免疫応答の低下に対して、抗PD-L1抗体投与により粘膜免疫賦活化は可能と思われたが、年齢における制限は受ける可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
抗PD-L1抗体投与に伴う変化について、鼻粘膜組織、鼻粘膜関連リンパ組織(NALT)、肺、頚部リンパ節での解析を行っており、OMPによる粘膜免疫における応答において、抗PD-L1抗体投与による鼻腔洗浄液や血清中のOMP抗体価の粘膜免疫応答の賦活化を1年齢マウスで認めており、今回の実験結果で一定の成果は得られている。しかし、1年6ヶ月齢マウスにおいては、十分な上気道粘膜免疫賦活化が認められていない事が判明した。今後は1年6ヶ月齢マウスにおける粘膜免疫賦活化を阻害する要因や賦活化方法について新たに検討する。
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Strategy for Future Research Activity |
BALB/cマウスを用いて、中耳粘膜、鼻粘膜組織(関連リンパ組織含む)、肺臓、頸部リンパ節、脾臓を採取し、上記組織において、コラゲネース処理や比重遠沈法などにより単核球を採取して、CD4、CD8陽性T細胞においてCD69、CD25、CD62L、CD44どの活性化マーカーにてTリンパ球の状態やPD-1の発現、および濾胞性ヘルパーT細胞についてCD279、CD185、B220陽性B細胞、CD11b陽性顆粒球、CD11c陽性樹状細胞などの活性化についても解析し、セルソーターを用いて各臓器よりT細胞分離後にRNAを抽出し、innate and adaptive immune responses PCR arrayを施行し、Tリンパ球のカスケードをRNAレベルから解析し、免疫応答でのカスケードの解明および細胞内シグナル伝達の解析を行い、抗PDL-1抗体投与後の免疫誘導の変化した因子について解明する。
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Causes of Carryover |
コロナ感染拡大に伴い物流の停滞が生じ、購入を検討していた物品が購入できず次年度に繰り越しとした。使用計画として、マウスの購入とフローサイトメトリーで使用する蛍光標識した抗体を購入する予定としている。また、実験に使用するコニカルチューブ(25ml、50ml)や、マイクロピペットチップなどを購入する予定である。
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