2023 Fiscal Year Annual Research Report
Activation of upper respiratory mucosal immune response by immune checkpoint inhibitors
Project/Area Number |
20K09717
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
鈴木 正志 大分大学, 医学部, 特任教授 (60211314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 隆 大分大学, 医学部, 講師 (20305056)
川野 利明 大分大学, 医学部, 講師 (30633424)
門脇 嘉宣 大分大学, 医学部, 助教 (10706980)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | PD-1/PD-L1共抑制分子 / 経鼻免疫 / インフルエンザ菌 / 粘膜免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
加齢に伴うT細胞機能低下は様々に報告されている。今回、加齢マウスにおける抗Programmed death-ligand 1(PD-L1)抗体投与に伴う上気道粘膜免疫賦活化とヘルパーT細胞動態の変化について解析を行った。高齢マウス(18カ月齢)に、10 μgの無莢膜インフルエンザ菌由来外膜蛋白(OMP)と1 μgのコレラトキシンを粘膜アジュバンドとして週1回3回OMPを経鼻投与した。同様に抗PD-L1抗体投与群として、18カ月齢マウスの経鼻免疫マウスを作成し、粘膜免疫の賦活化を目的として、経鼻投与に抗PD-L1抗体の腹腔内投与を併用した。対照はリン酸緩衝溶液(PBS)投与群とした。経鼻免疫後7日目に、鼻腔洗浄液および血清を採取し、OMP特異的抗体価を測定した。鼻粘膜、鼻粘膜関連リンパ組織(NALT)、頸部リンパ節、脾臓を採取し、単核球を分離したのちに、各種蛍光標識した抗CD3a、抗CD4抗体、抗CD8抗体、抗CD69抗体、抗CD279(PD-1)抗体、濾胞性ヘルパーT細胞のマーカーである抗CD185抗体を用いて単核球を染色し、フローサイトメトリーによるT細胞解析を行った。鼻腔および血清中のOMP特異的抗体価において、18カ月齢マウスではPBS群と比較して、抗PD-L1抗体投与においても抗体価の増加を認めなかった。抗PD-L1抗体投与に伴い、18カ月齢マウスにおいてPD-1陽性CD4陽性T細胞比の増加を認めたが、CD4陽性T細胞にCD69の発現増強を認められす、リンパ球の活性化の増強を認めなかった。また、濾胞ヘルパーT細胞は18カ月齢マウスでは抗PD-L1抗体投与に伴い増加を認めなかった。抗PD-L1抗体による粘膜免疫賦活化は、18カ月齢高齢マウスにおいては活性化を認めなかった。
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Research Products
(6 results)