2022 Fiscal Year Research-status Report
宇宙環境における内耳前庭の発生維持とバイオメカニクス
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20K09722
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Research Institution | Aino University |
Principal Investigator |
田浦 晶子 藍野大学, 医療保健学部, 教授 (70515345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 浩 藍野大学, 医療保健学部, 教授 (00263228)
西村 幸司 京都大学, 医学研究科, 講師 (20405765)
扇田 秀章 滋賀県立総合病院(研究所), その他部局等, 専門研究員 (20761274)
大西 弘恵 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (50397634)
中島 則行 久留米大学, 医学部, 准教授 (80625468)
伊藤 壽一 京都大学, 医学研究科, 名誉教授 (90176339)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 微小重力 / 前庭 |
Outline of Annual Research Achievements |
クリノスタットを用いて前庭組織を微小重力環境で培養し,内耳前庭の有毛細胞や血管に及ぼす影響について検討したところ,controlと比較して,免疫組織染色結果ではシナプスの標識であるCtBP2の数は減少した。CtBP2はシナプス前細胞にあり,この部分が耳石器で感知した重力信号を伝達する役割を担っているが,重力信号の入力が少ない微小重力環境では必要なくなり,その結果CtBP2が減少したと考えられる。しかし,Myosin7a陽性の細胞数は微小重力負荷とcontrolで明らかな有意差はみられなかったことから,有毛細胞数は影響を受けないと考えられた。 また,微小重力負荷による前庭血管への影響を検討したところ,controlと比較して,血管径の軽度細小化が観察され、微小重力負荷により血管新生が抑制された可能性があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
免疫組織染色に使用する抗体の入手に時間がかかったため、実験全体が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
必要な試薬が概ね揃ったので、本年度に実験をまとめられると思われる。
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Causes of Carryover |
試薬の入手困難などで、実験全体に遅れが生じたため、次年度使用額が生じました。使用計画としては、今年度中に実験を完結させて、学会発表や論文発表を行う予定です。
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