2020 Fiscal Year Research-status Report
頭頸部癌に対する免疫チェックポイント阻害薬のバイオマーカー探索
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20K09724
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
熊井 琢美 旭川医科大学, 医学部, 特任講師 (00596306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原渕 保明 旭川医科大学, 医学部, 教授 (80208686)
小林 博也 旭川医科大学, 医学部, 教授 (90280867)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 腫瘍免疫 / バイオマーカー / 免疫チェックポイント / ペプチド / ワクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
頭頸部癌に対する免疫チェックポイント阻害薬のバイオマーカー開発に向けて、末梢血における抗腫瘍T細胞の有無が免疫チェックポイント阻害薬の有効性に寄与するかマウスモデルを用いて明らかとし、抗PD-1抗体で治療する頭頸部癌患者で腫瘍抗原ペプチドに対するT細胞応答が治療感受性と相関するかを検討した。具体的には頭頸部癌 In vivoモデルを用いた腫瘍特異的T細胞の有無と免疫チェックポイント阻害薬の治療反応性の検討を行なった。マウス頭頸部癌モデルを用い、マウス頭頸部癌腫瘍が生着するかを確認。免疫チェックポイント阻害薬がマウス頭頸部癌腫瘍でも有効なことを確認した。 ヒト頭頸部癌と異なり、マウス頭頸部癌における腫瘍抗原エピトープは未だ明らかとなっていない。これまでヒトで報告されている頭頸部癌の腫瘍抗原(EGFRやc-Metなど)のマウスアナログがマウス頭頸部癌に発現していることをWestern blottingやフローサイトメトリーで検索し、発現を同定した。次に、同腫瘍抗原からマウスMHCに結合可能なエピトープをIMMUNE EPITOPEを用いて検索し、候補エピトープの同定・作成を行った。同定したエピトープペプチドをpoly ICとともにマウスに接種し、サイトカイン産生をT細胞の細胞内染色で確認した。以上より、マウス頭頸部癌モデルにおいても免疫反応を惹起しうる腫瘍抗原由来のエピトープペプチドを同定し、実際にIn vivoにおいてT細胞応答を惹起できることを明らかとした。これらの成果をもとに、今後の癌患者における免疫チェックポイント阻害薬のバイオマーカー開発に向けた基礎研究を行っていくと同時に、ヒト検体を用いた実際のバイオマーカーの同定を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
頭頸部癌に対する免疫チェックポイント阻害薬のバイオマーカー開発に向けて、末梢血における抗腫瘍T細胞の有無が免疫チェックポイント阻害薬の有効性に寄与するかマウスモデルを用いて明らかとし、抗PD-1抗体で治療する頭頸部癌患者で腫瘍抗原ペプチドに対するT細胞応答が治療感受性と相関するかを検討した。具体的には頭頸部癌 In vivoモデルを用いた腫瘍特異的T細胞の有無と免疫チェックポイント阻害薬の治療反応性の検討を行なった。マウス頭頸部癌モデルを用い、マウス頭頸部癌腫瘍が生着するかを確認。免疫チェックポイント阻害薬がマウス頭頸部癌腫瘍でも有効なことを確認した。 ヒト頭頸部癌と異なり、マウス頭頸部癌における腫瘍抗原エピトープは未だ明らかとなっていない。これまでヒトで報告されている頭頸部癌の腫瘍抗原(EGFRやc-Metなど)のマウスアナログがマウス頭頸部癌に発現していることをWestern blottingやフローサイトメトリーで検索し、発現を同定した。次に、同腫瘍抗原からマウスMHCに結合可能なエピトープをIMMUNE EPITOPEを用いて検索し、候補エピトープの同定・作成を行った。同定したエピトープペプチドをpoly ICとともにマウスに接種し、サイトカイン産生をT細胞の細胞内染色で確認した。以上より、マウス頭頸部癌モデルにおいても免疫反応を惹起しうる腫瘍抗原由来のエピトープペプチドを同定し、実際にIn vivoにおいてT細胞応答を惹起できることを明らかとした。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の成果をもとに、今後の癌患者における免疫チェックポイント阻害薬のバイオマーカー開発に向けた基礎研究を行っていくと同時に、ヒト検体を用いた実際のバイオマーカーの同定を進める。 具体的には、SCCVIIを接種したC3Hマウス末梢血における②で同定したペプチド反応性T細胞の有無をサイトカインELISAで確認し、抗マウスPD-1抗体の治療効果との相関を検討する。ペプチド反応性T細胞を認めなかった場合は、In vitroでペプチド反応性T細胞を樹立して経尾静脈移植することで、T細胞と抗マウスPD-1抗体の治療効果との相関を検討する。 ヒトにおいては、抗PD-1抗体(ニボルマブ)で治療予定の頭頸部癌患者から採血してFicoll Paqueで末梢血単核球を分離し、EGFRとc-Met由来のペプチドで2週間刺激する。ペプチド刺激後の上清中に含まれるサイトカインをELISAで測定する。得られたデータと臨床所見を比較することで、バイオマーカーとしての有用性を検討する。また、血清中の液性因子の免疫チェックポイント阻害薬バイオマーカーとしての有用性を検索するため、頭頸部癌患者のT細胞分離時に血清を保存し、サイトカインなどの液性因子がバイオマーカーとして有効か次世代シークエンサーやサイトカイン・ケモカインアレイを用いて検討する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額は22125円と少額であり、抗体およびマウスの購入費にあてる。
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