2020 Fiscal Year Research-status Report
Study on development of underwater direct drug delivery to cochlea based on hydrodynamics
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20K09746
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山内 大輔 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (70361102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本藏 陽平 東北大学, 大学病院, 助教 (20810146)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 内耳 / ドラッグデリバリー / 水中内視鏡 / 流体力学 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでに、内耳のソフトサージェリーを目的とした水中内視鏡下耳科手術を提案している。水中下のドラッグデリバリーは内耳保護に有効と考えられるが、さらに標的への拡散性・効率性が高い方法の開発が必要である。本研究では、流体力学に基づいた、より安全で効率性の高い直接的な蝸牛内ドラッグデリバリーを検証し、聴覚機能温存や内耳再生医療において広く利用されることを期待して計画した。そのために(1)側頭骨模型を用いた水中下内耳灌流時の内耳圧の検討、(2)ex vivoにおいて水中下の内耳灌流が蝸牛に及ぼす影響、(3)in vivoにおいる水中下DDSの安全性・効率性を検証を行うことにしている。 初年度は(1)のために側頭骨模型を用いた水中下内耳灌流時の内耳圧の検討を行うための側頭骨模型の設計、作製方法について検討した。医療用模型作製についての専門家の意見を参考にし、内耳構造をどこまで再現すれば圧測定が可能かどうか、また3Dプリントの方法について検討した。側頭骨DICOMデータよりVolume Extractor 3.0(i-Plants System Corporation)にてSTLファイルを作成し、これをPOLYGONALmeister(日本ユニシス・セクセリューションズ)にて形成した(https://www.excel.co.jp/polygon/exp/03/)。また圧センサーによる測定の具体的な計測方法について検討を行った。次年度に実際の圧測定実験を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
1年目に側頭骨模型を用いた水中下内耳灌流時の内耳圧の検討を行う予定であったが、側頭骨模型の設計に時間がかかり遅れている。側頭骨模型作製のためのデータ作成を行うにあたって、専門家との相談、使用するソフトウェアの選択に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
1年目に側頭骨模型を用いた水中下内耳灌流時の内耳圧の検討を行う予定であったが、側頭骨模型の設計はほぼ完了しており、光造形での模型製作を行い、圧センサーを用いた測定を条件を変えて実施する予定である。2年目にex vivoにおいて水中下の内耳灌流が蝸牛に及ぼす影響、3年目にin vivoにおいる水中下DDSの安全性・効率性を検証することにしており、並行して準備を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
1年目に側頭骨模型を用いた水中下内耳灌流時の内耳圧の検討を行う予定であったが、側頭骨模型の設計に時間がかかり遅れている。また、側頭骨模型作製のためのデータ作成を行うにあたって、専門家との相談、使用するソフトウェアの選択に時間を要した。そのため主な支出となる予定であった圧トランスデューサーとそのシステムが未購入であるため、使用額が少なくなった。次年度には圧トランスデューサーとそのシステムの経費がかかるため、次年度への持ち越しが必要となった。
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