2021 Fiscal Year Research-status Report
ゼラチンハイドロゲル粒子を用いた細胞積層化による声帯層構造の再現技術開発
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20K09755
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Research Institution | Clinical Research Center Kurashiki Central Hospital |
Principal Investigator |
山田 光一郎 公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構(臨床医学研究所 臨床医学研究開発部), クリニカルサイエンスリサーチグループ, 研究員 (60815257)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸本 曜 京都大学, 医学研究科, 助教 (80700517)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 声帯 / 上皮細胞 / 線維芽細胞 / ハイドロゲル |
Outline of Annual Research Achievements |
一度瘢痕化した声帯粘膜は、音声機能を大きく損ない、ヒトの社会生活大きな影響を与える。様々なアプローチから声帯粘膜再生研究が行われてきたが、確立されたものはない。そこで、本研究は、積層した細胞シートを用いて、声帯粘膜の欠損部を被覆することによる、声帯粘膜再生効果を検証することを目的としている。 昨年度までに、採取したイヌの口腔粘膜に酵素処理を行うことで、上皮細胞と線維芽細胞を分離し、培養することに成功した。培養した上皮細胞では重層化やバリア機能の成熟が確認できた。また、高濃度のゼラチン溶液から、ゼラチンハイドロゲル粒子を作製することに成功した。培養した上皮細胞と線維芽細胞をシート状に剥離し、ゼラチンハイドロゲル粒子を挟み込み、積層化することで、積層細胞シートを作製することができた。 今年度は、積層細胞シートを構成する上皮細胞と線維芽細胞の状態を確認した。Hoechst 33342, ethidium homodimer-1を用いて染色を行ったところ、シートの中央部でも死細胞の数はごく少数であった。また作製した積層シートが十分な機能や構造を保持しているかHE染色や免疫染色で観察した。Pan Cytokeratin, Vimentinを用いて上皮細胞と線維芽細胞の染色を行い積層化構造を観察した。完成した細胞ブロックは約300μmの厚さであり, 自家移植実験に十分な大きさのものであった。移植実験が可能な積層細胞シートができたので、粘膜を採取したのと同じイヌの声帯に積層シートを自家移植した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
移植実験可能な細胞積層シートを作製することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は移植実験をすすめるとともに、吹鳴実験や再建部位の免疫染色を行い、積層細胞シートの声帯粘膜再生効果を明らかにする予定である。
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Causes of Carryover |
積層化が安定せず、一部繰越が生じたが、予定通り2022年度に使用する予定である。
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