2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K09764
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
大前 恒明 旭川医科大学, 医学部, 講師 (30451470)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 網膜循環 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病網膜症は、主な成人失明の原因であり、その糖尿病網膜症の治療確立が急務である。発症の背景に網膜血流の低下があり、その低下した血流の改善をターゲットとした新たな網膜症の治療が期待されている。生活習慣に伴う糖尿病は高血圧・脂質異常症など重複合併することが多く、重複合併することで心血管疾患のリスクが高くなることが問題となっている。脂質異常症の中でも、低HDLコレステロール血症を合併することが多く、さらに、糖尿病網膜症の重症度と血中HDLコレステロール濃度が相関することから、網膜症の病態にHDLの関与が示唆され、HDLの網膜循環の調節因子としての可能性がある。本研究ではHDLの網膜循環への影響を詳細に検討し、網膜症の原因となる網膜循環障害の改善につなげ、将来的には2型糖尿病患者における網膜症の発症・進展を予防する集学的治療法の確立を目指したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍で、基礎研究がなかなか進まなかったが、臨床研究からまず行なっている。
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Strategy for Future Research Activity |
このまま臨床研究を進めていき、同時にブタやネコの基礎研究を行う予定。
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Causes of Carryover |
理由:臨床研究で、数がまだ集まっていなく、次年度使用額が生じた。
使用計画:今後、さらに糖尿病患者の血中のHDLコレステロール取り込み能と網膜循環の検討を行う予定。また、可能であれば基礎研究も行う予定。
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