2022 Fiscal Year Annual Research Report
macular sensitivity changes depending on capillary dropout and macular edema
Project/Area Number |
20K09770
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
村田 敏規 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (50253406)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 光干渉断層計 / アンギオグラフィー / 網膜感度 / 血管密度 / 漏出 / 人工知能 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度に新たに我々が行った研究は、従来網膜血管閉塞を観察するために利用してきたOptical coherence tomography Angiography(OCTA; 光干渉断層撮影アンギオグラフィー)を、Artificial Intelligence を用いて、漏出部位を観察できるようにしたことである。 昨年度までは以下のような研究を行ってきた。OCTAは網膜血管を、内層から外層へ層別に三次元的に描出可能である。網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)では、静脈閉塞部位の血流密度(PD)が低下する。昨年度は、網膜静脈分枝閉塞症で、閉塞及び出血が見られない側の方が、治療後視力に関係するのではないかという仮説を検証し、この仮説が正しいことを報告した。 中心窩の網膜感度を、中心から2度の4点で測定し、網膜静脈分枝閉塞症に罹患している側の2点と罹患していない側の2点の網膜感度と視力の関係を検証した。 視力は、罹患していない側の2点の網膜感度と相関した。遷延する黄斑浮腫は非罹患側の視細胞を不可逆性に障害して、視力の回復を困難にする。早期の治療開始で、非罹患側の網膜感度が低下しないようにすべきである。 その一方で、黄斑浮腫の治療には、蛍光眼底造影による網膜血管からの漏出の検出が重要である。漏出した血漿成分が黄斑部網膜内に貯留したのが、黄斑浮腫だからである。従来は蛍光眼底造影で、網膜血管閉塞と漏出の二点を検出してきたが、画像を得るための造影剤が極めてまれにではあるがアナフィラキシーショックを引き起こす。これを避けるためにOCTAで光学的に網膜血管網を画像化できるようになった。その一方で、造影剤を用いないOCTAでは漏出が検出できない。我々は、人間の目では認識できない漏出部位の網膜血管の特徴を、AIで検出することで漏出が描出できるOCTAを報告した。
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Research Products
(7 results)