2020 Fiscal Year Research-status Report
学童近視における周辺部脈絡膜の経時的な形態・機能評価と近視進行に果たす役割の解明
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20K09783
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
平岡 孝浩 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (30359575)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三橋 俊文 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (20506266)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 近視 / メカニズム / 周辺部 / 広角 / OCT |
Outline of Annual Research Achievements |
近視の進行および抑制のメカニズム解明のため,本研究では眼球周辺部に注目し,その形態的特徴と近視の関連を検討することを目的としているが,それを正しく評価できる機器が存在しないため,まずは装置の試作が必要となる.そこで,2年目以降の臨床研究に用いるための広角SS-OCT試作機を完成させるため,本年度は以下を行った。保有しているSwept source optical coherence tomography(SS-OCT)(Triton、トプコン) をベースとして、SS光源を広角に対応するために高周波化した。また、対物レンズと走査系のガルバのミラーも広角用に変更した。OCT専用の光学系とすることで比較的容易に制作可能であった。アライメントには、ベースとするトプコンの光学系に付属するステレオカメラを利用し,あご台やリニアステージもトプコン装置のものを流用し、眼を上下左右に移動、光学系を深度方向に移動することで精密なアライメントを可能とした。この制御はステレオカメラの画像を解析して自動化できる。モンタージュ方式を試作する場合は、SS-OCTの光学部分をそのままトプコン煽り機構つきのカラー眼底カメラのステージに搭載し、非点収差とコマ収差の補正機構を追加できる。ステージとしてロボットアームを利用することも検討中である。上記光学系の作成は、研究分担者の三橋とともに行った。研究の進捗度に関しては,COVID-19の影響により研究の進み具合に遅延が生じていることは否めない.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19パンデミックの影響で,打ち合わせや作業が思い通りに進行しなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
2年目以降は臨床研究に移り、健常ボランティアで調節負荷に対する短期変化を評価する。具体的には固視標を近方・遠方に変化させることにより、調節負荷および緩和を繰り返し、その際に生じる網膜・脈絡膜厚変化を検出する。また近視の自然経過における周辺部網脈絡膜の役割を明らかにするためにプロスペクティブな経時的評価を行う。
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