2021 Fiscal Year Research-status Report
学童近視における周辺部脈絡膜の経時的な形態・機能評価と近視進行に果たす役割の解明
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20K09783
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
平岡 孝浩 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (30359575)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三橋 俊文 帝京大学, 医療技術学部 視能矯正学科, 教授 (20506266)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 近視 / 脈絡膜厚 / 眼軸長 / 周辺部 / 広角 / OCT / 非対称 |
Outline of Annual Research Achievements |
トプコン社と共同し,広角SS-OCTプロトタイプを作成した.装置ヘッドにスウィングおよびチルト機能を搭載し,上下左右にヘッドを振ることにより,鼻耳側のみならず上下側の周辺部まで撮影可能となった.また広角アタッチメントレンズを採用することによりワンショットで21mm(約70°)の撮影が可能となった. 本装置を用いて,成人ボランティア30例30眼の測定を行った.平均年齢は35.9 ± 8.4歳であった.3領域(黄斑,鼻側,耳側)で測定し,得られた画像に対してオートセグメンテーション機能による解析を行い,各領域における平均脈絡膜厚を算出した.得られた結果を3領域で比較し,眼軸長・屈折との相関も検討した.屈折はー4.4 ± 3.3 D,眼軸長は25.7 ± 1.3 mmであった.脈絡膜厚は後極部が268.3 ±87.8 μm,鼻側部が192.9 ±47.6 μm,耳側部129.1 ±32.9 μmであり,部位間の有意差を認めた(P < 0.0001). 眼軸長と等価球面度数との相関を調べたところ,黄斑部では有意な相関が認められた(脈絡膜vs眼軸長; R = -0.598, P < 0.001)(脈絡膜vs等価球面度数; R = 0.491, P = 0.006).耳側部においても同様に有意な相関が認められた(脈絡膜vs眼軸長; R = -0.606, P < 0.001)(脈絡膜vs等価球面度数; R = 0.497, P = 0.006).しかし,鼻側部では有意な相関は認められなかった. 結論として,脈絡膜厚は黄斑部 > 鼻側部 > 耳側部の順に分厚いことが判明し,黄斑部・耳側部の脈絡膜厚は眼軸長・等価球面度数と相関することも明らかとなった.しかし,鼻側部には相関関係が見られなかった.以上から,非対象な脈絡膜厚分布が非対称な眼球発育をもたらしている可能性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の影響で,打ち合わせや作業,データ取得が思い通りに進行しなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は近視学童において測定を行い,近視進行と周辺部脈絡膜厚の関連を明らかにする.可能であれば前向きデータも取得し,経時的な評価も加える.また,調節負荷に対する短期変化を評価する予定である.具体的には固視標を近方・遠方に変化させることにより,調節負荷および緩和を繰り返し,その際に生じる網膜・脈絡膜厚変化を検出する.
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響で研究が遅滞したため
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Research Products
(1 results)