2020 Fiscal Year Research-status Report
新規血管細胞制御シグナル伝達に介入する網膜脈絡膜血管病治療法の開発
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20K09837
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
高木 均 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (70283596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北岡 康史 聖マリアンナ医科大学, 医学研究科, 教授 (10367352)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 糖尿病網膜症 / 血管新生 |
Outline of Annual Research Achievements |
今回検討するNorrin、Fz4、Tspan12、Lrp5の抑制はNorrie病やFEVR患者のみならず遺伝子ノックアウトマウスにおいても血管の伸展障害や脆弱血管の形成から増殖網膜症に進行する。我々が標的とする糖尿病網膜症や脈絡膜新生血管などに見られる血管の未成熟化や増殖などの血管病態と酷似する部分が多い。従ってその分子の発現やシグナル伝達機構の異常を同定することで全く新しい病態メカニズムの解明と治療法開発につながることが予想され着想に至った。 そこでNorrin /Frizzle4/ Lrp5/Tspan12系に焦点をあて、HUVECにおける高血糖状態、低酸素状態におけるRNAシークエンスデータ、そしてマイクロアレイデータで関連遺伝子群を検討した。 グルコース5.5.mMと50mM(高血糖)と比較したRNAシークエンスのデータから、TSPAN12は0.96(High glucose/Low glucose)、FZD4は1.11、LRP5は0.85で有意に上昇や低下を認めているものはなかった。また、NDPはFPKM0.5以下であり、HUVECにおける発現量はかなり低いと考えられた。 Hypoxia condition(O2 0.5%)におけるマイクロアレイデータ(GSE35932)においてもTSPAN12は0.91(Hypoxia /Normoxia)、FZD4は0.73で優位に上昇や低下を認めているものはなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高血糖、低酸素でのトランスクリプトーム解析での変化は認められず、今回までのデータでは我々の仮設を立証することはできなかった。今後、低栄養、酸化ストレスなどの細胞ストレスの影響を検討していく。
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Strategy for Future Research Activity |
その他、細胞ストレス(ROS、低栄養状態)についてはまだ検討できていない。 トランスクリプトームレベルだけではなく、タンパク質リン酸化シグナルレベルなどにおいても今後の研究が急がれる。 またsiRNAを用い、Norrin、TSPAN12、FZD4、LRP5をノックダウンさせた状態でTEER(経上皮電気抵抗)測定やOccludin、VE-Cadherinなどの免疫染色などを行い、糖尿病網膜症において重要である細胞接着分子への影響を検討する。
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Causes of Carryover |
本年度は以前より研究で使用していた試薬等が残っていたためそちらを優先して使用した。 次年度は動物モデル実験が多くなるため動物・抗体試薬などの購入が必要となる。
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Research Products
(13 results)
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[Presentation] 糖尿病網膜症続発血管新生緑内障に対する緑内障チューブシャント手術再建術2020
Author(s)
渡邉昂大, 徳田直人, 山田雄介, 藤田直輝, 豊田泰大, 塚本彩香, 塚原千広, 佐瀬佳奈, 中村芽衣子, 北岡康史, 高木 均
Organizer
第26回日本糖尿病眼学会総会
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