2020 Fiscal Year Research-status Report
難治性皮膚潰瘍に対するヒト脂肪由来血管内皮前駆細胞を利用した治療法の開発研究
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20K09851
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
齋藤 夏美 自治医科大学, 医学部, ポスト・ドクター (70638246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 浩太郎 自治医科大学, 医学部, 教授 (60210762)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 再生医療 / 血管内皮細胞 / 血管内皮前駆細胞 / 脂肪幹細胞 / 難治性潰瘍 / 創傷治癒 / 血管新生 / 脂肪組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、純化培養したヒト脂肪組織由来血管内皮前駆細胞の細胞特性解析、及び疾患動物モデルでの創傷治癒試験を実施した。細胞特性解析は、前年度までに、管腔形成能、コロニー形成能、内皮細胞マーカーを用いた免疫染色、フローサイトメトリー解析等を行い、今年度は、さらに多くの内皮細胞・幹細胞マーカーを用いてフローサイトメトリー解析を行った。動物実験は、難治性潰瘍の疾患動物モデル(1型糖尿病誘導SCIDマウス)を用意し、培養ヒト脂肪組織由来血管内皮前駆細胞、及び培養ヒト脂肪幹細胞の投与による創傷治癒効果を非投与群と比較する創傷治癒試験を行った。結果は、ヒト脂肪組織由来血管内皮前駆細胞を投与した群は、非投与群と比較して、治癒効果が改善した。治癒瘢痕組織は回収し、組織学的解析を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた試験のうち、細胞特性解析と創傷治癒試験を実施した。創傷治癒試験で回収した治癒瘢痕の組織標本を用いた組織学的解析も予定していたが、動物実験に時間が掛かり、開始が遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、創傷治癒試験で回収した治癒瘢痕の組織標本を用いた組織学的解析を進める。具体的には、投与したヒト細胞の生着の確認、生着ヒト前駆細胞・幹細胞のマウス体内での細胞種の同定(分化していることが想定される)を免疫染色法により実施する。
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Causes of Carryover |
動物実験の完了に時間が掛かったため、予定していた組織学的解析の開始が遅れ、その分の差額が生じた。2021年度に組織学的解析(免疫染色等)を行うため、2021年度に使用する。また、パンデミックの影響により現地参加予定だった学会をオンラインでの参加に変更したため、旅費が発生せず、差額が生じた。
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Research Products
(2 results)