2022 Fiscal Year Annual Research Report
口唇口蓋裂に対する自己多血小板血漿を用いた顎裂骨形成法の開発
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20K09857
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Research Institution | Kanagawa Children's Medical Center (Clinical Research Institute) |
Principal Investigator |
小林 眞司 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所), 臨床研究所, 部長 (90464536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安村 和則 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所), 臨床研究所, 医長 (40351621)
田中 祐吉 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所), 臨床研究所, 医師 (50420691)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 唇顎口蓋裂 / 多血小板血漿/フィブリン / 骨形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、In vivoにおいてT細胞機能欠如ラット(F344/NJcl-rnu/rnu:ヌードラット)の顎裂部へPRPを新規ゼラチンハイドロゲルシート(GHS)に含有させて移植を行った。ヌードラットの上顎の門歯-犬歯間に5x2.5x1mmの骨欠損を作製し、①PRP群②PPP(Platelet poor plasma)群③PRP+ GHS群④PPP+ GHS群⑤GHS群⑥コントロール群の6群に分けて検討した(n=3)。術前後の画像は、microCT Rm_CT2 (Rigaku corporation, Tokyo, Japan) を用いて撮影された。条件設定は、90kV, 160μA,スライス幅120μm(0.12㎜スライス)とした。CT画像の解析には、医療画像ワークステーション 3D slicer(BWH and 3D SIicer contribu- tors)を用いた。移植直後と2か月後の骨欠損部を全て含むような円柱を仮定しその中の骨体積を計測し、円柱内の骨体積の割合を比較することにより、骨形成能を統計学的に検討した。2か月後の骨体積の割合から移植直後の割合を引いた結果は、①PRP群:4.2(5.2±1.4)% ②PPP:3.9(3.9±0.6)% ③PRP+ GHS群:3.4(2.6±1.6)% ④PPP+ GHS群:3.8(5.4±2.5)% ⑤GHS群:7.4(6.9±1.7)% ⑥コントロール群:3.1(3.2±0.3)%であった。GHS移植群がコントロール群と比較して骨形成が高い傾向にあった。GPSが顎裂部骨形成において有効である可能性が示唆された。その一方で、PRP+ GHS群は骨形成において優位差がなかった。この原因は、ラットの顎裂部が小さいために操作が煩雑になったことがあげられ、今後症例数を増やす必要があると考えられた。
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Research Products
(4 results)