2021 Fiscal Year Research-status Report
皮膚創傷治癒における基底膜コラーゲンの機能解析と治療応用のための基盤的研究
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20K09867
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
米澤 朋子 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (30304299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
百田 龍輔 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (80263557)
稲川 喜一 川崎医科大学, 医学部, 教授 (90268615) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 皮膚 / 創傷治癒 / 細胞外マトリックス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は創傷後の表皮形成に重要な細胞外マトリックスの役割を調べ、治癒を促す分子メカニズムを明らかにすることを目的としている。細胞外マトリックスを構成する成分は質的にも量的にも創傷の治癒過程で変化することが知られており、その変化は治癒に有効あるいは不利な細胞外環境であると考えられ、細胞の応答を制御すると考えられる。我々は創傷部の周囲にスプリントを取り付けることによって、治癒の過程を再現性良く詳細な解析が可能となるマウス創傷治癒モデルを作製した。モデルの確立には過去の論文を参考にしたが、いくつかの改良を加えている。このマウス皮膚創傷治癒モデルを用いた実験から、再生する表皮の先端部にかなり早期に出現する細胞外マトリックス成分に着目した。早期の発現が認められたXVIII型コラーゲンは、これまでの様々な研究から特徴的な分子構造を持ち多機能性が示唆されているが、皮膚創傷治癒での役割については十分に解明されていない。2021年度は遺伝子改変マウスと野生型マウスを用いて創傷治癒モデルを作製し、組織学的な解析と免疫組織化学染色や定量的PCRを行い、再生上皮形成と創収縮におけるXVIII型コラーゲンの役割について解析を行った。透過型電子顕微鏡による観察も加えて行った。さらに、マウスから表皮角化細胞を初代培養し、細胞接着や移動能における機能解析を行うとともに、網羅的な遺伝子発現解析に着手した。また、リコンビナントタンパク質の作製を行うためにXVIII型コラーゲン安定発現株を確立した。リコンビナントタンパク質を用いた機能の解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度に計画した内容を進めながら、2022年度に計画した内容も着手した。2021年度の計画内容も2022年度に継続するが、概ね順調に進展していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
再上皮化や創収縮におけるXVIII型コラーゲンの役割についてマウスや細胞を用いて解析を行う予定である。網羅的な遺伝子発現解析も計画している。また治療応用に向けた基礎的な解析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
2021年度に計画していた解析が継続中のため、次年度使用額が生じた。継続した解析と2022年度に計画した解析を行うため、翌年度分として請求した助成金と合わせて使用する計画である。
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Research Products
(3 results)