2024 Fiscal Year Annual Research Report
神経節マクロファージとニューロンとのコンタクトは神経因性疼痛のスイッチとなるか?
| Project/Area Number |
20K09881
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| Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
岩井 治樹 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (30452949)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 甫 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (10623340)
八坂 敏一 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 教授 (20568365)
安宅 弘司 神戸薬科大学, 薬学部, 特任助教 (30563358)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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| Keywords | 神経組織 / 感覚神経節 / 神経損傷 / ニューロン / マクロファージ |
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、口腔や顔面の神経因性疼痛時、「血管浸潤性あるいは組織常在性マクロファージが神経節ニューロンにコンタクトすることで、このニューロンの遺伝子発現が誘導され、ここから産生された因子が中枢に放出、二次ニューロンの活動を促進し、神経因性疼痛が惹起される」という仮説を証明することである。
これまでに、血管浸潤性あるいは組織常在性マクロファージを同定する目的で、キメラマウスを作製し、三叉神経 (上顎神経) を切断した結果、神経損傷7日目 の三叉神経節では、GFP 陽性・Iba1 陽性の血管浸潤性マクロファージおよび GFP 陰性・Iba1 陽性の組織常在性マクロファージ両方の細胞数の増加が認められたが、大部分のマクロファージは、組織常在性であることが明らかとなった。神経損傷後の三叉神経節の三次元再構築像を作製したところ、多数のマクロファージが神経節ニューロンと衛星細胞との間に入り込み、マクロファージとニューロンとの間でコンタクト様構造を示した。この構造を電子顕微鏡を用いて解析したところ、電子密度の高い脂質体とリソソームを持つマクロファージがニューロンと直接接触していることが明らかとなった。さらに、神経損傷後のマクロファージの機能を解析した結果、神経損傷7日目では、ほとんどのマクロファージは、CD206陽性の組織修復性マクロファージであった。続いて、脳幹内での一次 (神経節) ニューロンの投射領域を神経トレーサーによって確認した結果、三叉神経脊髄路核では尾側から吻側に向かって眼神経、上顎神経、下顎神経と異なる領域に 投射があることが確認され、さらに、神経損傷後のミクログリアを解析した結果、Iba1 陽性ミクログリアの活性化が認められた。
本年度は神経損傷後の末梢および中枢の神経組織に対して解析を行なった結果、vesicular nucleotide transporter の発現が継時的に上昇することが認められた。
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