2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of antibiotics specific for periodontopathogens using inhibitors of a metabolic protein
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20K09930
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
吉田 康夫 愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (10315096)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 歯周病 / Porphyromonas gingivalis / 抗菌薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、創薬等先端技術支援基盤プラットフォーム(BIND)の支援の元、増歯周病細菌の増殖に必須な酵素に着目し、その酵素阻害化合物の探索を行い、候補化合物を同定しようとしている。
昨年度は、BINDSの協力のもと、約65,000種類の化合物ライブラリーから、PgAckの阻害化合物の探索を行い、本来の活性が90%以上阻害されたものが134個、80~90%阻害されたものが94個同定された。これらについて、実験系に含まれるルシフェラーゼに対する阻害効果を検討したところ、212個がルシフェラーゼ活性を阻害することが明らかとなり、それらを除外して、22の候補化合物が選出された。その後、それらの化合物について、4種類の濃度を変えて濃度依存的に酵素阻害効果があるかどうかを検討したところ、9つの化合物において、有望な結果が得られた。さらに、それらの化合物の歯周病細菌Porphyromonas gingivalisと口腔レンサ球菌Streptococcus gordoniiに対する成育抑制効果を検討したところ、歯周病細菌にのみ特異的な化合物1種類見いだされ、本研究の目的に叶う候補化合物として有望と思われた。 本年度は、その化合物の構造展開を行うため、30種類の化合物を化学合成し、酵素活性測定試験および細菌増殖抑制試験を行い、新規化合物の評価を行った。現在、酵素特異性に関与する官能基を特定した。今後さらに酵素阻害を強く起こす新規化合物の作製を試みるために、重要な所見を得ることができた。 一方、より低分子化合物から構成されるフッ化物ライブラリーからも、候補化合物が複数種類が特定され、同様に酵素活性測定試験および細菌増殖抑制試験を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
概ね予定通りに進行してきたが、化合物を提供する提携先との共同研究締結等で、待機時間が長く要した。しかし、それ以外は予定どおり進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
構造展開をさらに進め、生物活性が強い化合物の探索を行う予定である。酵素の結晶構造解析は既に終わっているので、化合物と酵素のドッキング等を行い、詳細に酵素と化合物の官能基の結合についての知見を得る実験を実施する計画をしている。
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Causes of Carryover |
研究協力をしていただいているBINDSが昨年度で5年間のプロジェクトが終了し、本年度からさらに5年間の継続になった。このことに伴い、BINDSにおいて企業から出向していた担当者が変更になり、本研究課題も多少遅れることになったから。
当初の研究計画の則り、本年度分と共に、試薬や旅費や論文掲載費等として使用する予定である。
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[Journal Article] Gut bacteria identified in colorectal cancer patients promote tumourigenesis via butyrate secretion.2021
Author(s)
S. Okumura, Y. Konishi, M. Narukawa, Y. Sugiura, S. Yoshimoto, Y. Arai, S. Sato, Y. Yoshida, S. Tsuji, K. Uemura, M. Wakita, T. Matsudaira, T. Matsumoto, S. Kawamoto, A. Takahashi, Y. Itatani, H. Miki, M. Takamatsu, K. Obama, K. Takeuchi, M. Suematsu, N. Ohtani, Y. Fukunaga, M. Ueno, Y. Sakai, S. Nagayama and E. Hara
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Journal Title
Nat. Comm.
Volume: 12(1)
Pages: 5674
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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