2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Zn-Sr/Li glass with the ability to control infection and promote hard tissue regeneration
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20K09937
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北川 晴朗 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (50736246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 淳一 大阪大学, 大学院歯学研究科, 講師 (50530490)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 歯学 / バイオセラミックス / 感染制御 / 硬組織誘導 / ドラッグデリバリー |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、令和3年度までに得られた成果に基づいて、硬組織誘導能の発現を目的とするリチウム含有およびストロンチウム含有ガラスの細胞に対する作用を検討した。まず、リチウム含有ガラスの骨芽細胞様細胞に対する毒性を評価するため、リチウム含有ガラスを細胞培養用培地に24時間浸漬し、採取したイオン溶出液の存在下で骨芽細胞様細胞を24時間培養後、WSTアッセイにより細胞生存率を評価した。その結果、リチウム含有ガラスからのイオン溶出液存在下および非存在下の間で細胞生存率に差は認められず、リチウム含有ガラスは骨芽細胞様細胞に対して毒性を示さないことが確認された。つづいて、ストロンチウム含有ガラスの存在下で間葉系幹細胞を培養後、アルカリフォスファターゼ活性により間葉系幹細胞の骨分化能を検討したところ、ストロンチウム含有ガラスは間葉系幹細胞の骨分化を促進することが分かった。 次に、感染制御を目的とする亜鉛含有ガラスの即時殺菌効果を検討するため、感染象牙質モデルを用いた実験を実施した。ヒト抜去大臼歯の歯根部から象牙質片を採取し、象牙質片にグルーブを形成した。次亜塩素酸ナトリウムおよびEDTA中にて順次超音波処理を行い、象牙細管を開口させた後、オートクレーブ滅菌を行った。その後、Enterococcus faecalisの菌液に象牙質片を浸漬して培養後、感染させた象牙質片のグルーブ内に試作ガラスを填入し、蒸留水を添加してガラスを溶解させた。象牙質片を切断した断面にLIVE/DEAD染色を施した後、象牙細管内の細菌の生死を共焦点レーザー顕微鏡(CLSM)を用いて観察した。その結果、亜鉛含有ガラスおよびストロンチウム含有ガラスを混和したガラスを感染象牙質片に適用することで、象牙細管内の細菌に対して殺菌効果を発揮することが確認された。
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Research Products
(3 results)