2021 Fiscal Year Research-status Report
身体に為害性がなく、即効性・持続性が期待できる口臭抑制製品の開発および臨床応用
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20K09986
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
米田 雅裕 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (10253460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣藤 卓雄 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (10189897) [Withdrawn]
谷口 奈央 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 准教授 (60372885)
瀬野 恵衣 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (60780426)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 口臭 / 希少糖 |
Outline of Annual Research Achievements |
厚生労働省保健福祉動向調査によると成人の14.5%が自分の口臭を気にしており、その他の調査でも多くの人が自分の口臭に不安を持っていることが明らかになっている。 口臭の発生部位は様々だが、約90%は口腔内に原因があると考えられている。口臭は口腔内のタンパク質を歯周病原性細菌のプロテアーゼ等が分解し、硫化水素、メチルメルカプタン等のVSCsが産生されることによって発生する。口臭を減らすためには、歯周病原性細菌を減らし、プロテアーゼ活性を抑制し、産生されたVSCsを消去することが有効である。 われわれは身体に優しい方法として乳酸菌プロバイオティクスによる口臭抑制の研究を行っている。われわれはこれまでに、Lactobacillus salivarius WB20株を含有したタブレットやオイルを摂取すると口腔内細菌叢が改善され、口臭が有意に減少することを臨床研究により確認した。また、最近、 Lactobacillus salivarius WB20株含有タブレットにカテキンを追加した製品を開発し臨床応用に結び付けた 。しかし、乳酸菌による口臭抑制効果の発現には一定期間の摂取が必要で、即効性を求める患者には効果が実感されにくいく、さらに効果的な方法の開発が必要である。 還元糖とアミノ化合物を加熱するとアミノカルボニル反応の一種、メイラード反応が起き褐色物質(メラノイジン)が生じる。近年、メラノイジンの一部が食品加工中に生じる硫化水素を消去することが報告された。われわれは、このメラノイジンを口臭抑制に応用することを検討している。そして、Porphyromonas gingivalis 培養上清にメラノイジンの一種、メープルシロップを添加するとVSCsが減少することを確認した。しかし、メープルシロップは高カロリーであり、齲蝕原性の糖が含まれているため、口臭予防のために日常的に摂取すると肥満や齲蝕になる恐れがある。 現在、希少糖による口臭抑制の実験をしており、基礎的なデータを収集している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
希少糖による口臭抑制の実験を行い、口臭が抑制されることを確認している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は抑制のメカニズムを明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
新型コロナの影響で国内、国外の出張が中止になったため。
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Research Products
(4 results)