2021 Fiscal Year Research-status Report
パターン認識技術を応用したイ ンプラント体判別システムの開発
Project/Area Number |
20K09993
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
若林 一道 大阪大学, 歯学部附属病院, 助教 (50432547)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 隆志 大手前短期大学, ライフデザイン総合学科, 教授 (20198211)
中野 環 大阪大学, 歯学研究科, 助教 (40379079)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | インプラント / AI / 自動認識 |
Outline of Annual Research Achievements |
83個のインプラント体の三次元モデルを、形状の違いにより三つのグループに分類した。 インプラント体のSTLデータとレンダリングシステム Mitsuba2を用いて、各22,869枚、合計68,688枚のX線写真の擬似画像をを作成した。そして、Lenet、Midsize、Google Inception v3の、三種類のニューラルネットワーク(CNN)を用いて画像認識を行った。本システムの有用を価するため、歯学部附属病院から、295枚の実際に撮影したX線画像を抽出したのち、本システムの認識精度と、専門家の認識精度の差を比較した。認識を間違えた結果について、Confusion Matrix とT-distributed Stochastic Neighbor Embedding(t-SNE)を使用して、視覚化した。加えて、Google Inception v3を用いて、トレーニングデータの画像量と認識率の関係を調べた。 その結果、Lenet、Midsize、Google Inception v3の認識精度は、それぞれ、89.83%、89.15%、98.31%であった。そして、Google Inception v3の認識率は専門家の認識率と同等であった。また、Confusion Matrix とt-SNE画像において、本認識システムの正確さが視覚的に示された。 本研究により、STLデータから作成したインプラント体の擬似的X線画像、およびAIを用いた本システムは、インプラント体の種類を自動的に認識できるものと考えられた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、83個のインプラント三次元モデルを、形状の違いにより三種類のグループに分類し画像認識を行った。その結果、Google Inception v3の認識精度は、98.31%と高い認識率であった。本研究においては、一社のインプラントシステムを用いて、評価を行っている。そのため、三種類のグループのインプラント体の形状の差は小さくない。 本研究、多くのインプラントメーカーの各種インプラント体の識別を、AIや形状の3Dマッチング技術を用いて識別することを目的としている。当初、インプラント体のSTLデータの提供に関して、同意が得られたメーカーが1社であったが、現在、数社からSTLデータの提供を受けることできているため、今後は他メーカーにおけるインプラント体の識別精度について、検証を行う。加えて、三次元データと二次元画像とのマッチング技術を応用し、インプラント体の識別精度の向上、および、サイズの識別を目指す。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究、多くのインプラントメーカーの各種インプラント体の識別を、AIや形状の3Dマッチング技術を用いて識別することを目的としている。現在、数社からSTLデータの提供を受けることできているが、より多くのインプラント体における識別を目指すため、インプラントメーカーの協力を依頼する。加えて、AI学習のためのトレーニングデータについては、本研究の新規性として、STLデータを用いる擬似的X線画像を作成を行なっているが、テストデータには実際のX線画像が必要となってくるため、本学歯学部附属病院の倫理委員会に改定の申請を行い、X線画像データの収集を行う。そして、他メーカーにおけるインプラント体の識別精度について、検証を行う。加えて、三次元データと二次元画像とのマッチング技術を応用し、インプラント体の識別精度の向上、および、サイズの識別を行い、本システムの臨床応用を目指す。
|
Causes of Carryover |
コロナ禍の影響により、WEBやハイブリッドによる開催となった学会が多かったため、学会参加は行ったが、旅費の申請が少なく少なくすんだことにより、差額が生じたものと考えられる。次年度は三次元マッチングについて研究をおこなっていく予定であるため、必要な設備の購入に充当する。
|